自動車のフレームなど車体骨格プレス部品を手がけるジーテクトの2027年3月期業績が、会社計画を上回る可能性が出てきた。主要顧客であるホンダの生産回復や円安の進行が追い風となる見通しだ。
ホンダの生産回復が業績を押し上げ
ジーテクトはホンダ系のサプライヤーであり、売上全体の約5割をホンダ向けが占める。前期(2026年3月期)はホンダが半導体不足の影響で減産したことから、ジーテクトの業績も減益となった。しかし今期はホンダの生産回復が見込まれており、同社の業績も上向く見通しだ。
特に北米市場がカギを握る。ホンダの主戦場である北米での自動車生産台数が回復に向かうことで、ジーテクトの受注増加が期待される。
円安進行が追い風に、会社計画は保守的
業績の押し上げ要因として、為替の円安傾向も見逃せない。ジーテクトの今期会社計画は1ドル=150円を前提としているが、足元では1ドル=160円台と円安が進んでいる。これにより、輸出比率の高い同社の収益は為替差益で押し上げられる可能性がある。
また、中東情勢の緊迫化による原材料価格高騰の影響は軽微と見られ、業績へのマイナス要因は限定的だ。これらの要素を踏まえると、同社の会社計画はやや保守的であり、上振れの余地があると評価できる。
経営リスク低減へ、トヨタ向け販売も強化
ジーテクトはホンダへの依存度を下げるため、トヨタ自動車への販売強化にも取り組んでいる。1社依存による経営リスクを低減する狙いだ。トヨタ向けの売上拡大が進めば、さらなる業績の安定化につながる。
同社の今2027年3月期の会社計画は、売上高3590億円(前期比7.7%増)、営業利益192億円(22.9%増)としている。前期の減益から一転、増収増益を見込むが、実際の業績はこれを上回る可能性もある。
東洋経済の山田泰弘記者は「会社計画は保守的と評価できる」と指摘し、今後の業績発表に注目が集まる。



