ANA株主総会で社長謝罪「300万円の壁」や新運賃体系に批判殺到
ANA株主総会で社長謝罪、300万円の壁や新運賃に批判

6月に開催されたANAホールディングスの株主総会で、同社のロイヤルカスタマー優遇策に厳しい批判が集まり、社長が謝罪する事態となった。批判の中心は、上級会員向けクレジットカード「ANAスーパーフライヤーズカード(SFC)」の制度変更と、5月から導入された新運賃体系である。

「300万円の壁」に怒りの声

SFC保有者向けのラウンジ利用条件が変更され、年間300万円以上のANAカード・ANA Payによる決済が必要となった。これまではカード保有のみで利用できたが、新制度では「300万円の壁」が設けられ、未達の会員はラウンジを利用できなくなった。判定は毎年行われ、将来にわたって高額決済を続ける会員のみを対象とする。

この条件は、総務省の家計調査で35~39歳の消費支出が月約28.8万円(2026年5月)であることを踏まえると、家賃を含む生活費のほぼ全額をANAカードで支払わなければ達成が難しい水準であり、富裕層向けの施策と受け止められている。株主からは「物価高の中、空気を読まない改正」と非難の声が上がった。

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新運賃体系も混乱招く

5月から導入された3段階運賃(シンプル・スタンダード・フレックス)では、最も安い「シンプル」で出発24時間前まで座席指定ができず、「予約が確定しているのか」「家族連れで並び席が取れないのでは」といった不安が噴出。これも「金払いの良い客を優先し、安く乗りたい客は後回し」と映ったことが批判を招いた。

株主総会ではこれらの制度変更について事前質問が殺到し、社長が謝罪する事態となった。同社のロイヤルカスタマー主義は、お金を多く使う顧客を優先する方針だが、行き過ぎた優遇が利用者の反発を呼んでいる。

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