3日の外国為替市場では、円高・ドル安が急速に進んだ。日銀が9月17、18日に開く金融政策決定会合で利上げを決めるとの見方が強まり、日米の金利差の縮小が意識されている。
円相場の動き
3日の東京市場は、前日午後5時から1円程度円高・ドル安の1ドル=158円台後半で取引が始まった。午前11時半過ぎには157円台に上昇し、午後4時過ぎには一時156円30銭台をつけた。
日銀幹部の発言が契機に
円高が進んだきっかけは、早期利上げに前向きな日銀幹部による発言だ。日銀の高田創審議委員は2日の講演で、今後の利上げについて「一定の間隔や幅にとらわれず、機動的に対応していく必要がある」と発言。米国時間1日には植田和男総裁が記者会見で、利上げについて「次回も含め、毎回の決定会合でしっかり議論していきたい」と述べた。市場は、いずれの発言も早期利上げの実施や利上げのペースの加速を示唆した発言と受け止めた。
さらに、米財務省の1日の発表で、8月30日に行われた植田氏との会談で、ベッセント米財務長官が円安の是正に向けた政策を「強く支持する」と発言したことが明らかになったことも、早期の利上げ観測を後押しした。
市場の反応と今後の見通し
東短リサーチによると、日銀が9月の決定会合で政策金利を1・25%程度に引き上げる確率は、3日午後時点で前日から2ポイント上昇して99%となっている。外為どっとコム総合研究所の神田卓也氏も、「9月の利上げは既定路線になりつつある。利上げ幅を通常よりも拡大したり、ペースを上げたりするとの見方が一段の円高につながった」と分析する。
また、市場で、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを急がないとの見方が出たことも円高・ドル安につながった面がある。2日に発表された米国の雇用関連の統計は、市場予想を下回った。FRBが9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の維持を決めることで、日米の金利差は縮小するとの見方が強まっている。



