台湾人観光客の地方誘客、理想像に近い優良顧客 9割がリピーターで消費額も高く
台湾人観光客の地方誘客、理想像に近い優良顧客

観光立国を目指す日本政府は、訪日リピーターの確保と地方への誘客を大きな目標に掲げている。外国人観光客による経済効果を広く地域に行き渡らせる一方、特定の観光地への集中によるオーバーツーリズムを防ぐためだ。この理想を一部で体現している旅行者の集団がいる。それが台湾人観光客だ。

台湾人観光客、地方訪問が顕著に増加

「コロナ後は、台湾人観光客の地方訪問が明らかに増えている」と語るのは、大阪市で主に台湾人富裕層向けツアー販売とガイドを担う台湾人の洪宗敬さん(34)。彼は毎月1~3組の台湾人観光客を、京都府の天橋立や鳥取県の鳥取砂丘などに案内している。訪日経験のある家族連れが多く、旅程はすべて希望に基づいて組み立てるオリジナルだ。1人あたりの消費額は、日台間の航空券代を除き、4泊5日で平均20万円を超える。

統計が示す台湾人観光客の特性

日本政府観光局(JNTO)の統計によると、2025年の外国人訪日客は4268万人。そのうち、台湾からの旅行客は676万人で、韓国、中国に次ぐ規模だ。台湾の総人口2330万人の約3割に上る計算で、9割近くがリピーターだった。さらに特徴的なのが行き先だ。外国人客の宿泊の66%が3大都市圏に集中するのに対し、台湾人は45%だった。宿泊者数でみると、台湾人が全外国人客の中で最多だった都道府県は21道県に上る。

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リピーター多く地方に分散、政府の理想像

リピーターが多く、あちこちの地方に足を運んでくれる台湾人観光客は、すでに政府の理想像に近い優良顧客と言える。洪さんが、台湾人客を安心して案内できる観光地の一つとして挙げるのが、国内で2番目に高い高層ビル「あべのハルカス」(大阪市)だ。6月末の平日午後に訪ねると、多くの台湾人観光客が展望台「ハルカス300」を訪れていた。

政府は観光立国を掲げ、地方誘客とリピーター確保を推進しているが、台湾人観光客はこれらの目標を既に体現している。彼らの消費行動は地域経済に貢献し、オーバーツーリズムの緩和にも寄与する。今後の訪日観光戦略において、台湾市場の重要性はさらに高まるとみられる。

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