北海道電力など3社、コンクリート製浮体の洋上風力実証をNEDOが採択
北海道電力など3社、コンクリート製浮体の洋上風力実証を採択

北海道電力は8月17日、大成建設、東京電力ホールディングスとともに、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「次世代浮体式洋上風力発電システム実証研究(浮体式洋上風力発電の導入促進に資する次世代技術の開発)」に、「コンクリート製浮体の設計・製造・維持管理を通じた低コスト化に資する技術開発」を提案し、採択されたと発表した。

洋上風力の主力電源化に向けた取り組み

政府は2050年のカーボンニュートラル実現に向けて再生可能エネルギーを最大限導入する方針で、なかでも洋上風力発電は主力電源化に向けた切り札とされる。「洋上風力産業ビジョン(第2次)」では2040年までに15GW以上の浮体式洋上風力発電の案件形成が目標に掲げられており、実現には発電コストの低減と安定的な浮体供給体制の確保を両立することが重要となる。

コンクリート製浮体は主要材料の大半を国内で調達できるため、材料供給や価格の安定性に優れるという。コンクリート製造に関わる既存のサプライチェーンや港湾インフラを活用でき、国内サプライチェーンの強靭化や地域経済への貢献も期待される。一方、普及・商用化に向けては、浮体の設計・量産技術や係留技術の確立、地域受容性の向上に加え、品質確保、長期耐久性の確保、点検・維持管理の合理化など、さまざまな技術課題がある。

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実証事業の概要

北海道電力を含む3社は2024・2025年度のNEDO委託事業「フルコンクリート製コンパクトセミサブ型浮体および大水深係留の技術開発」で、これらの課題解決に向けた開発・評価を行い、導入に必要な基盤技術の検討を進めてきた。

同事業ではその成果を発展させ、コンクリート製セミサブ型浮体の製造実証試験、複合劣化の影響評価、光ファイバーセンシングによるひび割れモニタリング手法の適用性評価を一体的に推進する。風車の長寿命化を見据えた長期耐久性の確保と、発電コストのさらなる低減を目指すとしている。

さらに、3社はこれらの成果を実海域実証につなげ、国内初となるコンクリート製セミサブ型浮体の商用化を目指す。同事業の期間は2026年7月〜2028年3月を予定する。

参画企業の役割と今後の展望

参画企業の主な役割は、大成建設がコンクリート製浮体製造のガイドライン化に資する実証試験、東京電力ホールディングスが複合劣化の影響評価、北海道電力がモニタリング(ひび割れ検知)に対する光ファイバーセンシングの適用性評価を担う。3社は保有する技術・知見を活かし、カーボンニュートラル社会の実現に貢献するとしている。

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