DNAのメチル化状態から年齢を推定する「DNAメチル化時計」は、2歳程度の誤差で実年齢を推定できるとされ、死亡率や認知症、フレイルとの関連も指摘されている。2013年に2つの研究グループがほぼ同時に報告し、その後研究が大きく進展した。
メチル化時計の原理
エピジェネティクスという研究分野では、DNAメチル化という現象が重要な分子メカニズムとして知られている。DNAはA(アデニン)、G(グアニン)、T(チミン)、C(シトシン)の4つの塩基が並んだ分子で、人間の場合、1つの細胞に60億個の塩基対が含まれる。
このうちシトシンがメチル化を受けることがあり、ゲノムの特定部位のメチル化状態を調べることで、年齢を2歳程度の誤差で推定できる。これがメチル化時計の仕組みだ。
発表当初は懐疑的に受け入れられた
最初の論文は大きな懐疑を持って迎えられた。DNAのメチル化が年齢の指標になるとは考えられておらず、正確さがかえって疑わしいとされた。しかし現在では、メチル化時計を疑う研究者はいない。



