避災と共災: 災害から命を守るための新しい考え方
避災と共災: 災害から命を守る新しい考え方

京都大学名誉教授の鎌田浩毅氏が、永野海著『避災と共災のすすめ 人間復興の災害学』(プレジデント社)を書評した。本書は、地震・津波や気象災害などに対する危機管理の方法を、一般市民の目線でわかりやすく説いた啓発書である。

「避災」と「共災」という新たな概念

著者は防災士の資格を持つ弁護士で、2011年の東日本大震災以後、被災地に出向いて住民の生活再建を支援し、防災教育に積極的に取り組んできた。昨年1月の能登半島地震後に現地入りして得た経験から、本書タイトルの「避災」と「共災」という概念を提案する。すなわち、事前の準備で災害を最小限にする避災と、災害後に協力して受け入れる共災というキーワードである。

発災前の減災と発災後の復興の連続性

本書は前半で避災の基本をわかりやすく説明した後、後半では共災について、住宅の被害調査と罹災証明(第五章)、生活再建のための各種支援(第六章)、生活再建のシミュレーション(第七章)を具体的に解説する。自然災害から命を守るには、発災前の減災と発災後の復興生活再建が連続していなければならないからだ。

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