DNAメチル化時計で年齢推定、哺乳類185種に共通の仕組み
DNAメチル化時計、哺乳類185種に共通の仕組み

DNAのメチル化パターンから年齢を推定する「DNAメチル化時計」は、ヒトを含む185種の哺乳類に共通して存在し、年齢推定の誤差は1年未満であることが、1万以上のサンプルを解析した研究で明らかになった。この時計は、血液細胞だけでなく、肝臓、腎臓、皮膚、脳、唾液に含まれる細胞でも同じ方法で年齢を推定できるとされる。

メチル化時計の発見と懐疑

この時計の概念を提唱したのは、Horvathらの研究グループである。彼らは、細胞の種類によってDNAのメチル化パターンが大きく異なるにもかかわらず、さまざまな細胞で同じメチル化時計を共通の指標として使えると結論づけた。これは生命科学の「常識」に反するものであり、当初は信じられなかった。

Horvathらはこの研究成果をNature誌に投稿したが、あえなくリジェクトされたという。しかし、その後、類似の研究が相次ぎ、現在ではメチル化時計を疑う研究者はいない。

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185種の哺乳類に共通する時計

さらに、メチル化時計はヒトだけでなく、マウスやゾウ、クジラ、カンガルーなど、さまざまな哺乳類に存在することが確認されている。185種の哺乳類の1万以上のサンプルを解析した結果、すべてに共通したメチル化時計があり、年齢推定の誤差は1年未満だったという。

この時計の正しさは疑う余地がないが、なぜ年齢がDNAメチル化に刻まれていくのかについては、いまだに解明されていない。仮説はあるものの、その仕組みはほとんどブラックボックスだ。

実年齢との「ずれ」の意味

DNAメチル化時計による推定年齢と実年齢の「ずれ」は、死亡率や認知症、フレイル(虚弱)と関連することが示唆されている。このずれが何を意味するのか、今後の研究が待たれる。

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