石田ゆり子が主演するWOWOW『連続ドラマW マイ・スイート・ホーム』(31日スタート、毎週土曜22:00~ ※全6話・第1話無料)が放送される。岡田惠和氏の脚本で、そろそろ還暦を迎える3組の夫婦が、お互いのパートナーを交換して2週間暮らす“人生の試着”に挑む群像劇だ。
以前から岡田脚本のファンだったという石田は、今回の出演を熱望。本作の主人公・春花を演じるにあたり、台本の余白にビッシリと書き込んだ役づくりのメモを披露したほか、長ゼリフに苦戦した撮影の日々を振り返る。さらに、萩原健太郎監督との白熱した意見交換や、パートナーを交換した男女が同じベッドで寝るシーンの舞台裏も、岡田氏との対談で明かした。
岡田惠和脚本は「オーケストラの譜面のよう」
石田は岡田脚本について「岡田さんの書かれる脚本が本当に大好きで、今回も脚本を担当されると聞いただけで『ぜひやりたい!』と思いました。読んでいてとにかくワクワクするんです。出演者全員にまんべんなく愛情が注がれていて、誰かひとりの話ではなく、登場人物全員が主役になっている。そして、平穏な毎日に石を投げ込むような、思いもよらない提案がある。それにいい大人たちがみんなで乗っかっていくところが、演じる前から楽しみでした」と語る。
岡田氏は「この年齢の大人たちを描くとき、親の介護や子どもとの確執、仮面夫婦といったテーマも考えられますが、そういうものとは違う切り口がないかと思っていました。パートナーシャッフルという設定を、スキャンダラスに描くのではなく、そんなバカなことも楽しめる大人のかわいさとして描きたかったんです」と説明。
石田は「脚本を読んだときは『え!? 本当ですか? さすが、岡田さん!』と思いました。そういうことがあるから、岡田さんの物語は面白いんですよね。6人それぞれのキャラクターがとても立っていて、春花だけでなく全員が同じ分だけ描かれている。岡田さんの書かれた脚本には、どこかオーケストラの譜面のようなイメージがあるんです。『自分の奏でるパートは何だろう…?』と考えて、『私はピアノ?』って」と語る。
岡田氏は「そうですね。ピアノとか第1バイオリンとか」と応じ、石田は「途中からそれぞれのソロパートもあって、みんなが同じように聞き役にも回る。止まらない即興曲のような印象を受けました」と付け加えた。
6人のキャラクターと春花の役割
6人のキャラクターを作り上げる上で、最初に春花があって、そこを起点にほかのキャラクターを考えたのかという問いに、岡田氏は「組み合わせを最初に考えました。生活のパターンとして、いわゆる専業主婦(春花/石田)と、社会の前面に出て働く人(夏希/坂井真紀)、それからアーティストみたいな人(秋絵/中嶋朋子)。日常では、その3人が仲良く過ごすのはなかなか難しいかもしれない。でも、絆さえあれば一緒にいられる。そういうことが描けたらいいなと思ったんです。夢かもしれないですけどね。その真ん中には、やっぱり春花みたいな人がいてほしくて、彼女を中心に動いていくように作っていきました」と明かした。
春花は3人の中でまとめ役のような存在だが、ときどき大胆な行動に出るところも印象的だ。岡田氏は「女子3人のグループで、春花は中心になる割と優等生なキャラクター。ほかの2人がとんがった感じなので、春花がまとめ役になっている。そのバランスを崩せないかなと思ったときに、そんな春花が時々やらかす、実は一番とんでもないことを平気でやってしまう、というのがチャーミングになるかなと思ったんです。それは書いていて楽しかったですね。全編を通して言えることですが、『春花が提案した』ということが、みんなにとっての免罪符になっていると思うんです。『自分じゃないし…』って」と語った。
石田は「そうですよ!」と応じ、笑いを誘った。