福士蒼汰主演『ハイド&シーク』、生成AIカット使用を説明「業務効率化ではない」【コメント全文】
福士蒼汰主演『ハイド&シーク』、生成AIカット使用を説明

俳優の福士蒼汰が主演を務める日本テレビ系日曜ドラマ『ハイド&シーク 0秒前の彼女』(毎週日曜 後10:30)の第1話が4日に放送され、生成AI技術によって制作された映像カットが含まれていることが明らかになった。

実写×AIドラマのチームが参加

第1話で生成AI技術によるカットを手掛けたのは、実写×AIドラマ『TOKYO巫女忍者』を生み出したクリエイターチームと、日テレ アックスオンのAIクリエイティブチーム「NOKI AI Studio」。同ユニットは2025年7月に発足し、中京テレビ制作の連続ドラマ『こちら予備自衛英雄補!?』で全10話にわたり130カット以上に生成AIを実装してきた。

『TOKYO巫女忍者』は『コンテンツ・アジアアワード2026』で「Best Use of Technology in Content Production in Asia」を受賞し、Variety誌でも「人間とAIの共創が実際にどのような形でコンテンツ制作に活かされているのかを示す先進的な事例」として特集された作品。そのチームがゴールデン・プライム帯の連続ドラマに本格参加する。

「AIでしか到達できない画」を追求

今回の取り組みで一貫していたのは「AIで安く早く作る」ではなく「AIでしか到達できない画を、物語のために獲りにいく」という姿勢だという。同作は逃走と追跡が高速で切り替わる極限チェイスの物語で、スケール、時間帯、危険度の制約で従来なら諦めていた画をAIで制作した。チーフ演出の鈴木勇馬氏は絵コンテの段階からAIチームと画づくりを共有し、撮影された実写素材とシームレスにつながるよう、カットの前後、光、レンズの質感まで詰めていった。

スタッフのコメント全文

■AIチーフクリエイター・古谷康佑氏(日本テレビDX推進局ICTエンジニアリング部)
1月に放送した実写×AIドラマ『TOKYO 巫女忍者』で得られた学びや生成AIを活用した制作ノウハウを、今回は連続ドラマという形で活かすことができ、大変うれしく思っております。生成AIを業務効率化だけでなく、「人間のクリエイティビティを拡張するパートナー」とすることが、次世代の映像制作における新たな一歩になると考えております。これからも、テクノロジーとコンテンツの融合に挑戦し続け、新たな映像体験を追求してまいります。

■AIチーフクリエイティブディレクター・古田則夫氏
これまでドラマやCMの現場で積み上げてきた、実写と生成AIをつなぐ技術を、GP帯の連続ドラマで形にできたことを大変光栄に思っております。AIは、予算やスケジュールの制約で諦めていた画を物語のために取り戻すだけでなく、これまで「撮れないから描かない」と無意識に線を引いていた発想そのものを外し、作り手の創造力を押し広げてくれるものだと考えています。日本の現場から、AIだからこそ生まれる新しい映像体験を発信し続けてまいります。

■AIクリエイティブディレクター・山室健一氏
本作の目まぐるしく展開する物語により深く没入していただけるよう、映像の質感やカメラワークにこだわって制作しています。生成AIによって生み出された映像を通じて、本作の緊張感や疾走感をより一層楽しんでいただけたらうれしいです。