フジテレビは21日深夜、ドキュメンタリー番組『あの日から100年 100 Years Since Those Days ―平和を未来に繋いでいくために―』(25:55~、放送終了後FOD・TVerで配信)を放送する。被爆81年を迎え、証言を託す被爆者と、その記憶を未来へつなごうとする若者たちの姿を追う。語りは上白石萌音が担当する。
最年少“伝承者”として活動する小学6年生
同番組は、戦後100年を迎える2045年に向け、被爆の記憶を受け継ぐ人々を記録するドキュメンタリー。広島と長崎への原子爆弾投下から81年が経過し、直接体験を自らの言葉で語ることのできる人々が年々少なくなる中、証言を託す被爆者と、それを次の世代へ手渡そうとする若者たちを追う。
番組が見つめるのは、広島・長崎で被爆した切明千枝子さん、大橋和子さん、佐藤美津紀さん、三田村静子さんの証言。そして、その思いを受け取る高校生・塩野花菜さんと小学6年生・細井奏志さんの姿だ。
「ゆっくりと、長く続けて」被爆者が託す思い
長崎の高校2年生・塩野さんは、小学2年生の校外学習をきっかけに原爆について深く考えるようになり、その後も平和活動に取り組んできた。核兵器の恐ろしさを自分の目で確かめるため、今回初めて広島を訪れ、教科書や授業で得た知識だけでは受け止めきれない被爆の現実と向き合う。
一方、細井さんは小学3年生のとき、長崎で被爆した三田村さんの体験を直接聞いた。小学5年生から、その記憶を自分の言葉で伝える“伝承者”として活動しており、番組では被爆体験を語り継ぐ最年少の伝承者として紹介される。
広島で被爆した切明さんは、当時、現在の高校1年生にあたる年齢だった。学徒動員先で原爆に遭い、学校へ戻った後には、重い火傷を負って亡くなった下級生たちの遺体を校庭で火葬するよう命じられたという。80年以上を経た今も消えることのない記憶を語る。
当時12歳だった大橋さんは、建物疎開の作業中に被爆。重傷を負い、遺体と間違われてトラックに積み込まれた状況から、いかにして自身が生きていることを伝え、生還したのかを明かす。
また、長崎で被爆した佐藤さんは、長年、自身の体験について沈黙してきたが、日本被団協のノーベル平和賞受賞をきっかけに証言を始めた。三田村さんは、自身の証言を語り継ぐ細井さんの姿に希望を見いだし、自分がいつまで話し続けられるか分からないからこそ、「ゆっくりと、長く続けてほしい」と思いを託す。
2045年の映画公開を目指す20年プロジェクト
番組では、平和を「願う」だけでなく、具体的な「行動」につなげる取り組みも紹介。「第1回 PEACEシンポジウム2026」には、NPO・NGO、企業、学術、行政、メディアなどさまざまな立場の人々が集まり、平和について考え、行動することを社会の「文化」として根付かせるための展望を語る。
このプロジェクトでは、2025年から20年をかけて戦争経験者や平和を願い行動する人々を取材し、国連創設100周年、戦後100年を迎える2045年の映画公開を目指す。過去の記憶を記録するだけではなく、戦争を知らない世代が被爆者の声を受け取り、自分の言葉で未来へ手渡していく――。その“旅の始まり”を、上白石の語りとともに届ける。
上白石萌音プロフィール
上白石萌音は、1998年1月27日生まれ、鹿児島県出身。2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションで審査員特別賞を受賞しデビュー。俳優、歌手として活動し、映画、ドラマ、舞台など幅広い作品に出演。2026年には『ダディ・ロング・レッグズ』『千と千尋の神隠し』で第51回菊田一夫演劇賞の演劇賞を受賞した。



