横山裕、2度目ソロツアー完走 渋谷すばるの言葉で継続決意「ヨコは絶対歌った方がいい」
横山裕、2度目ソロツアー完走 渋谷すばるの言葉で継続決意

SUPER EIGHTの横山裕が7日、東京・有明ガーデンシアターで自身2度目となるソロライブツアー『ROCK FOR YOU LIVE TOUR』最終公演を開催した。ソロプロジェクト「ROCK TO YOU」第2章として全国12都市(19公演)を巡ったツアーを無事完走。ギターをかき鳴らし、アンコールを含め約2時間半、会場の“あなた”一人ひとりへメッセージをまっすぐに届けた。

「ROCK TO YOU」第2章、全国12都市を完走

昨年、横山の“武者修行”としてスタートした「ROCK TO YOU」。自身初となるソロアルバム『ROCK TO YOU』をリリースし、全国11都市を巡るライブツアーを開催した。そして今年もデジタルソングのリリースや、ソロとして16年ぶりとなる大阪城ホール公演、Zepp Haneda公演を成功させるなど、1つずつステップを踏んできた。

ミニアルバム『ROCK FOR YOU』を携えた同ツアーでは、全国各地のライブハウスに赴いた。「FINAL」の文字とともにシルエットが映し出され、紗幕が降りるとバックバンドを背にした横山が登場。「やるぞ!やるったらやるからな!俺らだけでやるんとちゃうぞ!“あなた”とやるねん!それが俺とあなたの…」と1曲目「約束」につなぐ完璧なオープニングを飾った。

色付きサングラスをかけ、ギターを全力でかき鳴らす。そして横山が「あなたの音を!」と求めると、ファンのハンドクラップが加わった。その日、その場限りの“あなた”との音楽で、冒頭から会場の熱気を一気に高めた。

ファンとの交流、ユニークなMCで会場沸かせる

同日は、これまでのライブハウスならではの近い距離感のある“箱”ではないものの、「熱いライブにしたい」「幸せな時間にしたい」「あなたを幸せにしたい」と何度もファン一人ひとりに向けて呼びかけた。ギター1本、身1つ。“目の前のあなたのために音楽を鳴らしたい”という想いが込められた楽曲を次々と、そして堂々と披露する。2年にわたるソロプロジェクトを経て、すっかり絆を育んだバンドメンバーたちとのあ・うんの呼吸も相まって、のびのびと歌い上げる姿が印象的だ。

“挑戦する勇気”をまっすぐに撃ち抜くような歌詞と疾走感あふれるロックサウンド「ピストル」などで冒頭を駆け抜けると、MCでは「カンパイしません?」とファンに提案。「ツアーを無事完走できるように、と、あなたの幸せに…」と続ける横山に、ファンが「フ~ッ!」と囃し立てるように盛り上がる“定番”のやり取りも。この「フ~ッ!」は、横山がカッコイイせりふや仕草を見せたときに自然発生するもので、ファンとのチームワークもばっちりだ。

会場から聞こえてくるファンの声に応えて会話する姿も見られ、韓国から来たというファンに「(釜山国際映画祭で韓国にいる)マル(丸山隆平)に会った?」とステージから質問。見学に来た藤原丈一郎(なにわ男子)と桐山照史を紹介すると、「どこ~(どこの席)?」と直球すぎる質問をしてくるファンに対して、ニセの方向を教えて「うっそぴょ~ん!」とおどけるなど、とにかくラフで楽しい時間を過ごした。

渋谷すばるの言葉が背中を押す

実は「かっこいいところを見せようと」スーツ姿で登場した横山だが、「ギター弾きにくいっす」とこぼし、脱ぐタイミングを迷っていたことを告白。ネクタイをゆるめる仕草や、「1回、村上(信五)みたいなことしていい?」とジャケットを脱いでバンッとひと振りしてからまた羽織るという行動で沸かせたりしつつ、後半に突入すると満を持してジャケットを脱ぎ、歓声を浴びた。

安田章大の制作したユニット曲「kicyu」のアレンジをオリジナルのキュートな振り付けで披露した後、「ないものねだり」から怒とうの8曲を連続で歌唱。“あなた”一人ひとりの背中をそっと押すような力強さと温かさがにじむ「シールド」や、ポップな歌詞で人気の「プリン」、横山が影響を受けた少年漫画の要素が歌詞に取り入れられた「黄金期」など、横山の中にあるピュアな少年心や、一生懸命にやることのかっこよさを思い出させてくれる楽曲を、自分の声と音色で伝えていく。

「俺言ったで。あなたとロックをやるって。あなたとカッコいいロックをやるって。きょうはきょうしかないねん。やらないよりやったほうがええ。俺、あなたを信じてんねん」ハンドクラップやシンガロング、曲とともに揺れるペンライトの光…ひとりでは完成しない“あなた”とだから出来るロックを創り上げた2時間半。それはまさに、“成功より成長”とソロプロジェクトを通して横山が抱いてきた想いが結実したような空間だった。

最後のあいさつでは、本来1年限定だったソロプロジェクト継続のきっかけが、元メンバーの渋谷すばるとの対バンと、その後に渋谷から受けた言葉だったことも明かされた。「すばるが『ヨコは絶対歌った方がいい。絶対ステージに立った方がいい』って言ってくれて。『歌が上手いとか下手とか関係ないねん』って言われて。俺のこと下手だと思ってたの…?」と笑いを誘いつつ、「その言葉がさ、すっごいうれしくて」と発奮したという。

また「俺らもやっぱり、いろんなことグループで経験して、やっぱりすばるとか、錦戸(亮)サン…?(笑)急によそ行き(笑)最近呼んでないからさ(笑)内(博貴)とか抜けた時に、めっちゃくちゃ悔しかったし、めっちゃ寂しかってんけどさ、今グループが20年終えて、またすばると同じステージだったり、なんか錦戸サンも…朝ドラやるやろ。そんな情報見てたらうれしいやん。内もなんかCD出すんやろ。なんかまた交わると思うねん、絶対」と実感を込める。「そのために、今あることを一生懸命やって、正解にしていくしかないと思っているから。だから俺はそうやってカッコよく生きたいな、と思っています」と決意表明し、そんな想いが詰まった「美学」を最後に歌い上げた。

アンコールで魅せた素顔

“ヨコ”コールに後押しされたアンコールでは、ここでついにサングラスを外した横山に、もちろんお約束の「フ~ッ」が。「ひとつ、言わせて。今、あなた、めっちゃええ顔してるわ。この気持ち、絶対忘れたらあかんわ」と微笑む横山の顔もまた、うれしそうな柔らかな笑顔だった。

さらにもう一度起こったアンコールでは、5曲の候補を挙げる横山にファンが「全部!」「(セットリストの)始めから!」とかわいいわがままで困らせる場面も。結果、会場の拍手の音の大きさで「プリン」「黄金期」「ロックスター」を続けて熱唱した。「ありがとう、まちがいないわ。あなたもロックスターだったわ。ほんまにありがとう」と感謝を重ね、客席の上のほうまで名残惜しそうに見回す横山。うやうやしくお辞儀をして去る後ろ姿に、温かな拍手が送られていた。