第45回飯塚新人音楽コンクール(飯塚文化連盟、朝日新聞社など主催)の声楽部門で、中国・新疆出身の何如錦さん(30)=東京都=が1位に輝いた。何さんは今春、東京芸大大学院を修了したばかりで、初出場での1位受賞を励みに世界の舞台での飛躍を誓った。
コンクール本選は7日に福岡県飯塚市で行われ、声楽部門には予選を通過した15人が出場。何さんはワーグナーの「ヴェーゼンドンクの詩による5つの歌」より「苦しみ」と、チャイコフスキーのオペラ「オルレアンの乙女」より「その時は来た」を歌い、メゾソプラノでドイツ語とロシア語の2曲を情感豊かに歌いきった。
5月の予選から1カ月間、発声練習や作品分析を続け、週2回のフィットネスジム通いで呼吸を安定させるための筋肉強化にも努めた。伴奏したピアニストの藤江圭子さんは「すごく気合が入っていた」と語り、「歌も人柄も大陸的で素直」と何さんの魅力を評した。
何さんは5歳からアコーディオンとピアノを習い、イタリア語で「美しい歌」を意味するベルカント唱法に魅せられて声楽家を志した。瀋陽音楽大を卒業後、2022年に日本での留学生活を始めた。今後は日本を中心に欧米でもコンクールや劇場オーディションに挑戦し、日本や中国でのリサイタルも予定している。



