漫画『きのう何食べた?』が描く、LGBTQカップルの等身大の日常
漫画『きのう何食べた?』が描くLGBTQカップルの日常

よしながふみによる漫画『きのう何食べた?』は、ゲイカップルのシロさん(筧史朗)とケンジ(矢吹賢二)の日常を描いた作品だ。同作は、LGBTQのカップルがごく普通に暮らす様子を等身大に描き、多くの読者の共感を集めている。

料理がつなぐ二人の絆

作品の大きな特徴は、毎回登場する料理だ。シロさんは弁護士、ケンジは美容師という共働きのカップルで、食卓を囲むシーンが頻繁に描かれる。節約志向で料理上手なシロさんが作る手軽で美味しい料理のレシピは、読者の間でも話題となり、実際に作る人も多い。料理は二人のコミュニケーションの手段であり、愛情表現でもある。

LGBTQの日常を自然に描く

本作は、LGBTQをテーマにしながらも、特別な問題提起をするわけではない。シロさんとケンジが、仕事や家事、友人関係など、誰もが直面する日常の出来事を、ごく自然に描いている。例えば、シロさんが職場でカミングアウトしていないことや、ケンジが家族にパートナーを紹介する場面など、リアルな葛藤も描かれるが、重くなりすぎないバランスが絶妙だ。

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読者の共感を呼ぶ理由

同作が多くの読者に支持される理由は、LGBTQであることよりも、人間関係や生活の細やかな描写にある。シロさんの几帳面でやや神経質な性格、ケンジの大らかでおおざっぱな性格の対比が、ユーモラスに描かれる。また、食費のやりくりや、休日の過ごし方など、共働きカップルのリアルな生活感がにじみ出ている。

『きのう何食べた?』は、2007年から『モーニング』(講談社)で連載が始まり、現在も続く人気作だ。2019年にはテレビドラマ化され、西島秀俊と内野聖陽が主演を務め、高い評価を得た。さらに2021年には映画化もされ、シリーズ累計発行部数は800万部を突破している(2024年時点)。

LGBTQ理解の促進にも貢献

本作は、エンターテインメントとしての魅力に加え、LGBTQに対する理解を深める役割も果たしている。ゲイカップルがごく普通の生活を送る姿を描くことで、セクシュアリティに関わらず、誰もが共感できる物語となっている。読者からは「LGBTQについて知るきっかけになった」「偏見がなくなった」といった声も聞かれる。

『きのう何食べた?』は、料理と日常を通じて、多様性のある社会の姿を自然に描き出している。これからも多くの人に愛され続けるだろう。

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