大阪大学在学中より「ものまね研究会」の名で活動していたが、2024年に若くして亡くなった関谷大陸さんによる書籍『現代ものまね史序説』が、25日より雄山閣から発売された。
収録内容と構成
本書は、大学在学中から「ものまね」の研究に取り組み、2024年に若くして逝去された研究者・関谷さんの研究成果をまとめたもの。大阪大学の卒業論文「ものまねの人類学―まねることの持つ機能」、同大学院修士論文「ものまねにおける表現技法の伝播・定着過程の考察」、『年刊 藝能』第30号に掲載された査読論文「現代ものまね史序説―ものまねの変遷と拡大」の3本を収録している。
「ものまね」を人間科学や人類学の視点から捉え、その歴史や表現技法、演者・観客・対象の関係、さらには声帯模写の誕生からラジオ、テレビ、ものまね四天王、「細かすぎて伝わらないモノマネ」まで、現代のものまね文化の成立と変遷を考察した1冊だ。関谷さんが生前活動していた「ものまね研究会」にゆかりの深い、レッツゴーよしまさによる追悼寄稿「ものまね研究会フォーエバー」も収録されている。
目次と追悼文
目次は以下の通り。
- 序…駒澤大学名誉教授 石井公成
- 追悼…大阪大学大学院人間科学研究科教授 福岡まどか
- 二つのものまねの記憶…大阪大学大学院人間科学研究科教授 白川千尋
- 関谷大陸くんの思い出…大阪大学大学院人間科学研究科教授 森田敦郎
- ものまね芸の探求―関谷大陸さんのこと…大阪大学名誉教授 栗本英世
- 関谷大陸さんをしのんで…大阪大学名誉教授・社会学/ジェンダー論 牟田和恵
- あなた方の中で語るのは誰か?…大阪大学付属図書館研究開発室助教 神崎隼人
- 学部・大学院時代の友人たちからのメッセージ
- ものまね研究会フォーエバー…レッツゴーよしまさ
収録論文は以下の通り。
- ものまねの人類学―まねることの持つ機能―(大阪大学人間科学部 2018年度卒業論文)
- ものまねにおける表現技法の伝播・定着過程の考察(大阪大学大学院人間科学研究科 2020年度修士論文)
- 現代ものまね史序説―ものまねの変遷と拡大(『年刊 藝能』30号 2024年査読論文)
関谷大陸さんについて
関谷大陸さんは1995年大阪市生まれ。2014年大阪府立天王寺高等学校卒業。2019年大阪大学人間科学部卒業。2021年大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程修了。修了後、大阪市高速電気軌道株式会社(大阪メトロ)勤務。大阪大学在学中より「ものまね研究会」の名で活動。人間科学・人類学の視点から「ものまね」の研究と実践を続けた。主な研究に、卒業論文「ものまねの人類学―まねることの持つ機能」、修士論文「ものまねにおける表現技法の伝播・定着過程の考察」、査読論文「現代ものまね史序説―ものまねの変遷と拡大」(『年刊藝能』第30号、2024年)など。大阪検定では史上最年少で1級を取得し、その後3年連続で1級を保持。大阪検定客員研究員として、大阪文化・観光に関する研究活動も行った。研究報告として「大阪文学の観光利用についての研究」(2021)、「俳人・阿波野青畝の句碑をめぐる」(2022)、「大阪の阿呆・阪田素夫」(2023)など。MBSラジオ『福島のぶひろの、どうぞお構いなく』に「ものまね研究会」として出演。2024年に逝去した。
書籍には関谷さんのあとがきも収録され、2024年3月の投稿では「その後も、『ものまね研究会』のアカウントをたくさんの方が訪れ、投稿を読んでくださっています。本当にありがとうございます。これからも、多くの方にクスっと笑っていただけるとうれしいです」と綴られている。



