2027年1月放送予定のNHK大河ドラマ『逆賊の幕臣』(主演:松坂桃李)の新たな出演者が6月23日に発表された。ふかわりょう、神尾楓珠、岩田剛典の3人が大河ドラマ初出演を果たす。
作品概要と新キャストの役どころ
本作は、幕末の幕臣・小栗忠順の視点から「敗者」の歴史に迫る作品で、日本初の遣米使節として近代化を推進した小栗の姿を描く。今回発表されたのは、幼少期から小栗を知る仲間たちであり、物語の人間関係の核を担う存在となる。
三代の将軍と幕臣たち
江戸幕府12代将軍・徳川家慶役は、大河ドラマ8作目となる宅麻伸が務める。家慶は、父・家斉の死後、賄賂政治で乱れた幕府を立て直すため天保の改革を行うが失敗。温厚な性格で「そうせい様」と陰口をたたかれる一方、若き阿部正弘を老中首座に抜擢し、外国船の脅威の中、半世紀ぶりの「御鹿狩」を敢行する。
ふかわりょうは、江戸幕府13代将軍・徳川家定を演じる。ペリー来航直後の混乱期に将軍となるが、病弱で内向的。周囲から「将軍の器にあらず」と噂され、お飾りとして扱われる。孤独な家定に寄り添った井伊直弼を大老に任命する役どころだ。
神尾楓珠は、江戸幕府14代将軍・徳川家茂を演じる。13歳で将軍となり、孝明天皇の妹・和宮と政略結婚。開国を進める幕府と鎖国を望む朝廷の板挟みとなり、229年ぶりの将軍上洛を敢行。京都で人質状態となり、小栗ら幕臣が将軍奪還を計画する。
若き宰相と妖怪と呼ばれた南町奉行
岩田剛典は、老中・阿部正弘役。数え27歳で老中首座となった備後福山藩主。薩摩の島津斉彬や水戸の徳川斉昭と連携し、ペリー来航時のパニックを抑え戦争回避に奔走する。「皆の声を聞く」手法で幕政に風穴を開ける存在だ。
北村一輝(大河4作目)は南町奉行・鳥居耀蔵役。徳川家への忠誠を誇りとし、天保の改革で市中を厳しく取り締まる。無慈悲な手段を選ばないため「妖怪」と呼ばれ、西洋思想を警戒し開明派を敵視する。
烈公・徳川斉昭と制作統括のコメント
柄本明(大河6作目)は9代水戸藩主・徳川斉昭役。隠居後も「御老公」と敬愛される老獪な策士。息子・慶喜を将軍後継にすべく立ち回り、開国派の井伊直弼と対立。小栗は水戸藩出身者と関わり、攘夷派の心を知る。
制作統括の勝田夏子氏は、「今回は三代にわたる将軍たちと、多彩で豪華な顔ぶれ。演技派揃いの皆さんによる濃密なアンサンブルが、人間的な欲望や葛藤、愛憎を浮き彫りにしてくれる」とコメントしている。
出演者のコメント全文
宅麻伸:「7本の大河に出演してきましたが、徳川家慶を演じることは役者として嬉しい。後悔のないよう演じたい。」
ふかわりょう:「両親に報告すると喜びの声が。大河ドラマという由緒ある舞台に感謝。13代将軍・徳川家定は不審死を遂げた悲劇の将軍。用心深く一癖ある将軍をお茶の間に届けたい。」
神尾楓珠:「大河初出演で将軍役、嬉しさと同時に大きなプレッシャー。これまで描かれなかった幕末の裏側が興味深い。若くして将軍となった家茂の覚悟や葛藤を丁寧に演じたい。」
岩田剛典:「初の大河出演に身の引き締まる思い。若き宰相・阿部正弘を演じる。来年の大河を楽しみに。」
北村一輝:「鳥居耀蔵は滅びゆく幕府側を象徴。『妖怪』的存在だけでなく、幕府を守ろうとした論理や正義を表現し、歴史を複眼的に伝えたい。」
柄本明:「大河出演を嬉しく思う。安達奈緒子さんの脚本が楽しみ。共演者と楽しく撮影できれば。」



