八頭町の特産品・花御所柿の規格外品を使った冷凍スイーツ「くずバー」が完成した。地元の老舗和菓子店「甘味屋」が和菓子の材料・葛と混ぜ合わせて作ったもので、廃棄予定の食材に価値を加えて別の製品に再生する「アップサイクル食品」として注目されている。
規格外品を有効活用
花御所柿は他の品種に比べて糖度が高く、贈答品としても人気がある。県や甘味屋によると、大半は八頭町で栽培されている。ただ、果肉とヘタの接合部に隙間ができる「へたすき果」が発生しやすく、味に問題はなくても、見た目が理由で規格外品になってしまう実が多い。年間出荷量70~80トンのうち、推計15~25トンが規格外品とされ、道の駅や農産物直売所で一部が売られる以外は廃棄される。
今回、フードロス削減を目的としたアップサイクル食品の開発に取り組んでいる県産業技術センターが、くずバーを製造、販売する甘味屋に依頼した。同社は2024年以降、イチゴやミカン、コーラなど5種類のくずバーを売り出し、夏の人気商品となっている。
「かっき的」なお菓子
同社役員の石破祐也さん(53)によると、花御所柿のジャムと冷凍カットを使用。シャリシャリした甘い柿と、葛のもちもちとした食感の両方が楽しめる。
販売に先立つ今月4日、石破さんや矢部啓祐・八頭町長らは県庁を訪れ、平井知事に完成を報告。石破さんは「柿の味を十分引き出せた『かっき的(画期的)』なお菓子」とダジャレを交えてPR。終了後の取材には「生産者が手塩にかけて育てた柿が廃棄されるのは、とても残念なこと。どうにか加工しておいしくしたいとの気持ちで作ったので、若い人から年配の方まで食べてみてほしい」と語った。
1本税込み250円。甘味屋本店(八頭町)と鳥取支店(鳥取市)で取り扱っている。売れ行きが良ければ、来年夏に本格販売に乗り出すという。問い合わせは同社本店(0858・72・0651)。



