札幌市が2025年度の観光動向調査結果を発表し、市内を訪れた観光客数が約1604万7000人(前年度比5.2%増)となり、7年ぶりに過去最多を更新した。総観光消費額も過去最高の約7617億円(同9.7%増)に達し、観光需要の高まりが続いている。
円安で外国人観光客が増加
市観光・MICE推進課の担当者は「円安などの影響で、外国人観光客が増えたことが主な要因とみられる」と話す。調査によると、外国人宿泊者数は約248万8000人(同14.1%増)と5年連続で増加し、過去最多だった2018年度の9割超まで回復した。
国別では、中国が政府の渡航自粛要請の影響で減少(同10.5%減)した一方、フィリピン(同60.6%増)、タイ(同53.6%増)、マレーシア(同38.1%増)など東南アジアからの来札が大幅に伸びた。同課の担当者は「新千歳空港との直行便が増えたことが大きい」と分析している。
夏と冬の差が課題
月別では8月が最多の200万人に上った一方、11~1月は100万人を下回り、夏と冬で約2倍の差が生じている。ただ、10~1月の前年度比増加率は8~10%と他の月より高く、「さっぽろオータムフェスト」の会期延長や中島公園の紅葉ライトアップなど、秋から冬の誘客施策に一定の効果が出ているとみられる。
今年6月に札幌観光協会が市に提出した「札幌観光地経営戦略」では、観光客減少期間の大規模イベント開催や多言語マナー啓発動画の作成、観光ガイドの育成などが実行計画に挙げられた。ターゲット層は欧米や豪州など長期休暇の習慣がある国から、高付加価値志向の観光客を取り込む方針を示した。
同協会観光地経営推進部の大谷剛久部長は「人口減が進む中で、外貨獲得と雇用創出の要となる観光は、札幌の経済を引っ張る重要産業だ。札幌の観光にはまだまだ伸び代があると思うので、さらなる発展を目指していきたい」と話している。



