新潟県は19日、新潟空港の「新潟空港乾杯ロビー(KIJ Cheers Lobby)」に、日本酒や県産品のジュースを蛇口から注いで楽しめる期間限定ブース「新潟で乾杯」を設置した。9月8日まで開催される。
蛇口から注ぐ地酒と県産ジュース
このブースは、カウンターに並ぶ蛇口から新潟の地酒や県産品のジュースをセルフで注ぐ体験型イベント。日本酒の蛇口は4基あり、上越・中越・下越・佐渡の各地域の地酒を週替わりで提供する。また、甘酒や県産フルーツジュースの蛇口も4基用意されており、料金は500円(テイスティング/ドリンク2杯)から。
新潟県交通政策局空港課は、オリコンニュースの取材に対し、「本県の国内外の玄関口である新潟空港に、新潟の強みである『食』を、短時間で気軽に体験してもらう場を設置することで、空港を利用される方の旅行満足度や再訪意欲の向上につなげるための実証事業として実施するものです」と説明。さらに、「旅の玄関口である新潟空港のコンテンツ機能強化によりリピーターを獲得し、新潟空港の利用拡大につなげていきたいと考えております」と意図を語った。
「ワクワクする体験」で記憶に残す狙い
蛇口の設置について、同課は「新潟の誇る日本酒や、ル・レクチエなどの県産フルーツジュースをご自身の手で蛇口から注ぐという、インパクトがあり、ワクワクする体験を通じて、利用者の記憶に強く残る『新潟ならではの体験』を提供することを意図したものです」と狙いを明かした。
利用者からは「新潟のお酒が蛇口からでるのは良い。子ども用に県産品のソフトドリンクも蛇口から出て、家族で楽しめる」「飲みたかったお酒が帰る間際に楽しめてよかった」「蛇口から日本酒が出るのがとても楽しい」といった声が上がっており、おおむね好評だ。
「夢の蛇口」が広がる背景
同課は「ご自身の手で蛇口から注ぐ楽しさと、新潟が誇る日本酒の奥深い味わいを体験してください。ブースでは、のっぺや枝豆といった郷土の味とのペアリングもお楽しみいただけます」と呼びかけ、「『またおいしい日本酒を飲みに、おいしいものを食べに、新潟に来たい』と感じていただければ、うれしいです」とアピールしている。
「蛇口から水以外の飲み物が出てくる」という“夢の蛇口”は、2007年に愛媛県でみかんジュースの「ポンジュース蛇口」が制作されたことをきっかけに注目を集め、各地で特産品の“蛇口化”が広がった。今年7月には、アサヒ飲料が『カルピスじゃぐち』の本格的な事業運営を開始することも発表している。
これまで飲料はお土産店やスーパー、自動販売機などでの“受け”の販売が多かったが、“蛇口から好きな飲み物”という誰もが憧れた“夢”を実現し、「自らつぐ」体験を付加価値として見いだした。物質的な“もの”の所有よりも、商品やサービスを通じた体験(“こと”)で満足感を得る現代の“こと志向”にマッチした新たなスタンダードとして、今後もさまざまな地域や飲料業界を盛り上げていきそうだ。



