通過型観光地からの脱却、鍵は夜体験 広島の挑戦
通過型観光地からの脱却、鍵は夜体験 広島

有名な観光地でありながら、観光客が数時間滞在しただけで次の目的地へ向かってしまう「通過型観光地」。原爆ドームや厳島神社という二つの世界遺産を抱える広島県も、長らくその課題に直面してきた。観光客は多いものの、滞在中の消費額が伸び悩んでいたのだ。

コロナ前の消費額は隣県を下回る

観光庁などの統計によると、コロナ前の2019年、広島県の外国人観光客1人あたりの消費額は約4万1千円。隣の岡山県や香川県を下回っていた。消費額を押し下げたのは宿泊者の少なさだ。19年に広島県を訪れた外国人は約276万人いたが、宿泊者数は約132万人泊にとどまった。

G7広島サミットが転機に

しかし近年、状況が変わり始めている。25年の外国人宿泊者数は約212万人泊に増加し、観光客1人あたりの消費額も上昇した。転機となったのは23年のG7広島サミットだ。広島県観光連盟の伊藤賢・海外マーケティング推進部長は「広島が平和について学ぶ場所として再認識され、滞在する価値がある旅行先として選ばれるようになったのでは」と話す。

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特に増えているのは欧米からの観光客で、彼らは平和学習や歴史探訪に加え、夜の体験を求める傾向が強い。広島市では、ナイトクルーズや屋台村の開設など、夜の観光コンテンツの充実が進められている。

高級ホテル開業ラッシュ

27年には、ハイアット系列のアンダーズやマリオットなど高級ホテルの開業が相次ぐ予定だ。これにより、富裕層の取り込みや滞在日数の増加が期待される。広島県は、通過型から滞在型への転換を目指し、官民一体で取り組みを強化している。

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