ブドウは果実だけじゃない 葉や蔓も楽しむ暮らし 宮田明美さん
ブドウは果実だけじゃない 葉や蔓も楽しむ暮らし 宮田明美さん

料理研究家の宮田明美さんにとって、ブドウは幼い頃から身近にある果物だ。団地の庭に植えられていたデラウェアの木や、通学路にあったブドウ棚の記憶をたどりながら、果実だけでなく葉や蔓まで楽しむブドウの奥深さを語る。

幼少期から親しんだブドウの記憶

宮田さんは幼い頃、団地の庭にあったデラウェアの木を懐かしく振り返る。当時は種ありが自然で、赤みを帯びた紫色の小さな粒を口に入れると、甘さと酸味が広がったという。種を出しながら食べたことも、今では懐かしい思い出だ。

学生時代の通学路にもブドウ棚があり、若い葉の裏側が白く、ビロードのような軟らかな手触りだった記憶が今も残っている。

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海外で出会ったブドウの新たな姿

20歳から22歳の頃にスイスで働き、休暇にはヨーロッパを旅した。フランスのワイナリーで見たブドウ畑は、幼い頃から見慣れていた棚仕立てではなく、垣根式の栽培だった。「ブドウは棚になるもの」と思っていた宮田さんにとって、その姿は新鮮で、自分の中の当たり前が変わった瞬間だった。

旅先のトルコでは、ブドウの葉で具材を包む「ドルマ」に出会い、ブドウが世界中の食卓で親しまれていることを実感した。山梨にもブドウの新芽を天ぷらにする食文化があり、宮田さん自身も栽培したブドウの葉でドルマを楽しみたいと考えている。

自宅でのブドウ栽培と飾り切りの提案

現在は自宅の庭でブドウを育てている。数年前に山梨県主催の「ぶどうのカーテン」セミナーに参加したことがきっかけで、栽培を通じて自分に合った蔓の伸ばし方も分かってきた。大きくしなくても、暮らしの丈に合う仕立て方があるという。

農薬を使わずに育てているため、葉を料理のあしらいに使ったり、濃い紫色の果皮で布を染めたり、蔓でリースを作るのも毎年の楽しみだ。

今回は、ブドウの美しい色や形を生かした簡単な飾り切りを紹介する。黒系ブドウに十文字の切れ目を入れ、皮をむいて花びらのように見立てる方法と、シャインマスカットにV字形の切り込みを入れて花の形にする方法だ。少し手を加えるだけで、食卓を彩る一皿になる。

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