愛知県オリジナルブドウ2種、皮ごと食べられ12年かけ開発
愛知県オリジナルブドウ2種、皮ごと食べられ12年かけ開発

愛知県農業総合試験場は、皮ごと食べられる赤系ブドウの新品種2種を開発した。愛知県オリジナル品種の育成は初めてで、夏の高温下でも着色が良く、需要期のお盆前に出荷できる品種を目指し、12年かけて開発した。

新品種の特徴と収穫時期

開発したのは、濃厚なコクと強い甘みが特徴の「アメジストアイ」と、芳醇なマスカットの香りと鮮明な甘みが特徴の「ルビーアイ」。いずれも皮ごと食べられ、糖度が高く大粒で、消費者に人気の特徴を兼ね備えている。来年冬頃から県内農家への苗木供給を始め、4~5年後に初収穫を迎えられる見込みだという。

収穫時期は、アメジストアイが収穫時期の早い「デラウェア」とほぼ同時期の7月下旬、ルビーアイがこれに続く8月上旬。いずれも「巨峰」や「シャインマスカット」の最盛期より早く、主要品種の端境期にあたり、お盆の時期の出荷を見込む。

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開発の背景と経緯

開発の背景には近年の酷暑がある。ブドウの皮を黒くする色素「アントシアニン」は気温の上昇により合成が妨げられ、県内でも生産量の2~3割が着色不良となって出荷や販売に影響することがあった。

試験場は2014年、高温下でも色づきが良く味に優れた大粒品種の開発に着手。赤色で味が良い「ベニバラード」と、皮ごと食べられる人気の「シャインマスカット」を交配し、255種類の中から選抜を重ねた。2品種は、着色の過程で暑さの影響を受けにくいとみられ、特に気温が高かった24、25年も色づきが良かった。今年4月、品種登録を出願し、今月4日に農林水産省から新品種が公表された。

開発者の声

5日に記者会見した試験場の堀川英則主任研究員は、「糖分を追求すると着色しにくくなり、色を求めると香りが失われる点に苦労した」と振り返った。開発当初から携わる鬼頭郁代さんは「皆さんに親しんでもらい、愛知県のブドウになってほしい」と話した。

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