俳優の横浜流星と広瀬すずが9日、愛媛県今治市で開催された「おんまく花火大会」に浴衣姿でサプライズ登場した。2人がダブル主演を務める映画『汝、星のごとく』(10月9日公開)とのコラボ花火も打ち上げられ、約25万人が訪れた会場を沸かせた。
映画の舞台・今治に凱旋
本作は、凪良ゆうによる同名小説を藤井道人監督が実写映画化。風光明媚な瀬戸内の島を舞台に、京都から転校してきた青埜櫂(横浜)と、島で生まれ育った井上暁海(広瀬)が出会い、運命に翻弄されながら歩む15年間を描く。今治市内でも撮影が行われ、「おんまく花火大会」は劇中の重要な場面として登場する。
1万発の花火が打ち上げられる中国・四国最大級の同大会。「おんまく」とは今治のことばで、“めちゃくちゃ・いっぱい・おもいっきり”という意味。午後8時からの打ち上げに先立って行われた点火式に、横浜と広瀬が浴衣姿でサプライズ登場すると、会場からは大きな拍手と「流星くん!」「すずちゃん!」という歓声が上がった。
8ヶ月ぶりの今治に感慨
8ヶ月ぶりに今治を訪れた横浜は「穏やかな海に浮かぶ島々が美しく、櫂として生きた場所です。都会の騒音を忘れさせてくれて、地元の皆さんも温かく、帰ってきたいと思える場所だったので、またこうして来ることができてうれしいです」と笑顔を見せた。
広瀬も「思った以上に自分がこの場所になじんでいて、『帰ってきた!』というよりは、『あ、今治だ!』と、もはや安心を覚えるような感覚でした」とコメント。撮影中は暁海としてさまざまなことを考えながら過ごしていたといい、「今日はそれをなしに思い切り楽しめるというのは、ごほうびのような感じです」と喜んだ。
今治での撮影を振り返る
初めて今治を訪れたときからの印象の変化について、横浜は「原作を読んだときに思い描いていた瀬戸内の海や、櫂と暁海がいた島が目の前に広がっていて、夢のような時間でした。櫂として生きてからは、島や今治の見え方が大きく変わりました」と語った。
広瀬は「時間やその日の天気によって、空や海の表情が全然違って、そこにたくさん救ってもらい、助けてもらった感覚で日々を過ごしていました」と回想。「今治でしか撮れない映画が撮れたと思うので、ぜひ大きなスクリーンで見ていただきたいです」と呼びかけた。
撮影は夏と冬に分けて行われた。横浜が「夏は暑くて、冬は寒くて大変でした。自分の汗が止まらず、汗が止まるまで皆さんを待たせてしまうこともありました」と振り返ると、広瀬も「笑っちゃうくらい暑かったです。流星くんの横でお芝居をしていて、お互い、上から何か浴びているのかというくらい、滝のような汗をかいていました」と明かした。
これに横浜が「でも、やっぱり女優さんで、顔に汗をかかないんですよ。素晴らしいです」と感心すると、広瀬は「汗はかいていました。目に入って痛いということがお芝居中にあるくらいの量でした」と訂正。過酷な暑さの中での撮影を、笑いを交えながら振り返った。
花火大会への思い
横浜は撮影に入る前、原作者の凪良氏や藤井監督らと同大会を鑑賞していたといい、「五感を揺さぶる、美しく、はかない花火でした。あの感動をこれから先、更新することはなかなかないんじゃないかというくらい、あの光景は忘れられません」と回想。「今回、『汝、星のごとく』とコラボしていただけることに本当に感謝しています」と期待を寄せた。
一方、広瀬は前年、撮影を終えた直後に花火大会を鑑賞。劇中に登場する花火の場面について「どれも、とてもはかなくて切ないシーンだった」と説明し、「自分がイメージしていたものとは全然違う、本当に華やかで圧倒される花火を生で見て、忘れられないほど衝撃的でした。今年も見られて、さらにコラボしていただけるということで、一人のお客さんとしてすごく楽しみに来ました」と目を輝かせた。
コラボ花火に感激
それぞれに思い出のある「おんまく花火大会」だが、2人が一緒に見るのは今回が初めて。横浜演じる櫂をイメージした青、広瀬演じる暁海をイメージした黄色を基調とするコラボ花火への期待を膨らませた。
点火式では、「映画『汝、星のごとく』公開記念音楽花火まで!」という掛け声とともにカウントダウン。2人がスイッチを押すと、作品との特別プログラム「第1部 幾千の星たち」が始まった。
RADWIMPSによる主題歌「夕星−ゆうづつ−」に乗せ、青と黄色の花火が次々と夜空へ。2色が交わり合う演出が櫂と暁海の距離や心情を思わせ、切なくも美しい光が今治の夜空を“星のごとく”彩った。
鑑賞後、広瀬は「櫂と暁海のカラーの花火を打ち上げていただき、当時感じた感情がよみがえってくるような感覚でした」と感慨深げ。「今治の皆さんにもご協力いただき、その温かさに支えられながら、みんなで一生懸命作った映画です」と感謝を伝えた。
横浜も「櫂として生き終わった後に一緒に見たので、櫂として見ていたのか、横浜流星として見ていたのか、不思議な気持ちになりました」としみじみ。「原作を読んだ瞬間から映画にしたいと思っていて、たくさんの方のお力添えによって形になりました。20代最後の作品として皆さまに届けられることをうれしく、誇りに思います」と力を込めていた。



