俳優の森山未來が、丸谷才一の小説を原作とするドラマ「笹まくら」(NHKBS、8日夜9時)で、戦時中に兵役から逃げた経験を持つ浜田庄吉を演じた。インタビューで森山は、虚空を見つめてしばし黙考し、言葉を丁寧に紡ぎ出した。
「難しい。どんな言い方をしても」
発表会見でも、その後のインタビューでも、そんな姿が印象的だった。「難しい。どんな言い方をしても、受け取り方によっては偏った見られ方をしかねない内容だと思うので」と語る。
森山が演じるのは45歳の庄吉。逃亡中の若かりし頃は別の俳優が務める。戦時中は罪だった徴兵忌避は終戦後一転、英雄的行為に。ただ、高度成長期になると弾劾の空気も生まれ、庄吉の人生は時代に翻弄されていく。
「国家というものの目的は、戦争以外にない」
劇中、若き庄吉の友人が発した「国家というものの目的は、戦争以外にない」という内容のセリフがある。この一文をどう解釈するかが、「どの時代も重要だと思う」と言う。
「徴兵を忌避した人にも、徴兵に従った人たちにもそのセンテンスが重くのしかかる。じゃあ戦争ってマジで何なんだ、と」
「いま世界中で戦争が繰り広げられている最中、どんな考え方で日々を生きていかなければならないのか、いよいよ差し迫ったものが全ての人にあるのではないかと思います」



