Ado、新曲「モンストロ」で語る“怪物”との向き合い方と日産スタジアム公演の意味
Ado、新曲「モンストロ」とライブへの思いを語る

Adoが8月7日に新曲「モンストロ」をリリースした。映画『ブルーロック』の主題歌で、ラテン調の力強いナンバー。インタビューでは、楽曲制作の裏側や、7月に開催された日産スタジアム公演への思いを語った。

「とんでもない楽曲が届いてしまった」

「モンストロ」は「踊」「唱」に続き、Giga、TeddyLoidと再びタッグを組んだ作品。作詞はryo(supercell)が担当している。Adoは最初に曲を聴いたときの印象を「今回も痺れました。『とんでもない楽曲が届いてしまった…』と思って。以前からラテン調の楽曲には挑戦してみたいと思っていたので、本当にうれしかったです」と振り返る。

楽曲に込められた“怪物”というテーマについて、Adoは映画『ブルーロック』の世界観との共鳴を語る。「私自身、『ブルーロック』がもともと大好きなので、その世界観にはすごく共感していました。ライブではアドレナリンが出て『アドリブをやっちゃおう!』と咄嗟に思ったり、普段とは違う自分になる瞬間があります。そういう自分の経験も思い出しながら歌いました」と話す。

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特に印象に残っている歌詞のフレーズは「止まらない喉が暴れる」だといい、「本当にライブ中の私そのものだなと思いました。ライブで歌ったときも自然と気持ちが入りますし、『これはまさに私だ』と感じたフレーズです」と語った。

Adoの中にいる“怪物”とは

レコーディングはセルフレコーディングで行われ、歌唱法やリズムが挑戦的で難しかったという。特に苦労したのは冒頭の「Alive」と歌い出す部分で、「声だけでどう情熱を表現するかをすごく考えました。情熱的でありながら、自分らしい声色も残す。そのバランスには最後まで悩みました」と明かす。

カラオケで歌うコツを聞かれると、「魂で歌うこと! 『よし、気合い入れて歌うぞ!』の気持ちで歌っていただいたほうがいいのかなと思います」とアドバイス。自身の中にいる“怪物”の存在については、「怪物は、普段は全然出てきません。私の日常って、本当にへにょへにょしているので(笑)。でもライブ直前になるとスイッチが入ります。怪物というより、私の場合は神様みたいな存在ですね。上のほう、そして右上のほうにいて(笑)、『お前が培ってきた力を見せてやれ!』って声をかけてくれる」と説明する。

海外公演では特にその存在が支えになっているそうで、「海外は文化も違いますし、毎回緊張もします。でもステージに立つ直前になると、『お前なら絶対大丈夫』『見せてやれ』と声をかけてもらえるような感覚になります。普段の私はどちらかというとネガティブなのですが、歌っているときだけは自然と自分を信じられる。だから本当に監督みたいな存在ですね」と語った。

『ブルーロック』への共感とつんく♂楽曲への思い

『ブルーロック』の魅力について、Adoは「スポーツ作品というと、友情やチームワークが描かれることが多いですが、『ブルーロック』はチーム競技でありながら『最後は一人で戦う』という部分がすごく印象的です。もちろん仲間やスタッフ、監督など、たくさんの人に支えられている。しかし実際にプレーするのは自分。その感覚が、私自身にも重なります」と話す。「私もスタッフさんやファンのみなさんに支えていただいておりますが、ステージに立って歌うのは私一人です。『Ado』として歌えるのは私だけ。その責任感や孤独感が、『ブルーロック』の世界観とすごくリンクしました」と続けた。

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スポーツ観戦については、ワールドカップの日本対ブラジル戦をリアルタイムで観たことを明かし、「深夜でしたが、『これは寝ていられない!ちゃんと見なきゃ!』という気持ちで応援させていただきました。点を取ったときは本当にうれしかったですし、失点したときは一人で『わー!!!』って悔しがって。素晴らしい試合でした」と振り返る。以前は運動神経が良くなかったためスポーツに距離を置いていたそうだが、「今はすごく楽しくスポーツと触れ合うことができています」と語った。

つんく♂書き下ろしの「Love me forever!」については、「幼い頃から『リズム天国』でも遊んでいましたし、『極上!!めちゃモテ委員長』のアニメなどを通して、自然につんく♂さんの音楽に触れて育ってきました。なのでデモを聴いたときも、『なんていい曲なんだろう!』と感動しましたし、つんく♂さんらしい16ビートの歌唱も意識しながらレコーディングしました。完成したものを聴くと、自分なのに自分じゃないような、不思議で新鮮な感覚でした」と語り、「また機会があれば、つんく♂さんが手がけた楽曲を歌ってみたいです」と意欲を見せた。

日産スタジアム公演がもたらした転機

7月に開催された日産スタジアム公演『Ao』について、Adoは「自伝的小説『ビバリウム Adoと私』や、ミュージックビデオに自分で出演した自作曲「ビバリウム」を発表して、それまで『平面的』だったAdoを『立体的』に見せることができたタイミングでした。日産スタジアムという特別な場所だからこそ、『かっこいいAdo』を見せるだけではなく、デビュー前から歌ってきた自分や、歌い手に憧れていた頃の自分も含めて、Adoを届けたいと思いました。結果的に、本当に特別なライブになりましたし、『また未来を信じて前へ進もう』と思える、大きな転機になりました」と語る。

オーケストラ編成でのパフォーマンスについては、「オーケストラのみなさんをバックに歌った「私は最強」から、「春に舞う」や「風のゆくえ」へと続くバラードパートでは、自分でも胸が熱くなりました。ちょうど日が暮れて夜になっていく時間帯で、風が吹く中で歌った「風のゆくえ」は、本当に忘れられない景色です」と振り返る。

まふまふとの共演は前々からお願いして実現したものだといい、「本番で隣に立った瞬間、『昔、お客さんとして見ていた歌い手の方が今隣にいるんだ』と思って、本当に感涙しました。私がこうしてライブをできているのも、まふまふさんが歌い手という文化を切り開き、守ってきてくださったからこそだと思っています。恩返しはまだまだできていませんが、『昔の自分によかったねと言ってあげたい』と思える、本当に忘れられない景色でした」と語った。

ファンとの距離が近い場面では、「私がちょっと手を振ったり、指を差したりしたときに、ファンのみなさんの表情が『わー!』って変わって。『ちょ、待って俺!?』みたいな感じでうれしくて(笑)。『ちゃんと気づいてくれているんだ!』と実感できました」と笑顔で話した。

「モンストロ」のライブでの可能性については、「今後どのようなライブをしていくのかはまだわかりませんが、オープニングでも盛り上がるでしょうし、今回の日産スタジアムのように終盤で披露しても、すごく力を発揮してくれる楽曲だと思っています。イントロから一気に空気を持っていける曲ですし、炎が燃え上がるような感覚になるのはないかなと。お祭り、いや大祭り、大カーニバルのような空気を作ってくれる楽曲になってほしいです」と期待を込めた。

最後に映画『ブルーロック』と「モンストロ」の反響について、「私が言うのも恐縮ですが、本当に素晴らしい作品です。原作やアニメで見てきたキャラクターたちが、そのまま現実に飛び出してきたようなクオリティーですし、プレーシーンの迫力も圧巻です。劇中で「モンストロ」をとても印象的な場面で使っていただいていて、私自身も心に青い火が灯るような感覚になりました。私もまた劇場で観たいと思える作品ですので、『ブルーロック』とともに、「モンストロ」もたくさん愛していただけたらうれしいです」とコメントした。