三洋堂ホールディングスが展開する三洋堂書店は、今年も子どもたちに本を届ける社会貢献事業「ブックサンタ」に参加している。2022年から参加している当書店から、「子どもたちに届けたい本」を4冊紹介する。
科学絵本と人気シリーズの新作
最初は「クジラがしんだら」。深海で命がつながっていく様子を描いた科学絵本で、第56回講談社絵本賞の受賞作だ。命を終えたクジラが深海に沈んでいくと、サメやアナゴの仲間、甲殻類などが集まり肉を食べ、骨だけになると、今度は骨を食べる生物が現れる。クジラの死骸を中心に「鯨骨生物群集」という特殊な生態系が形成され、命を終えたクジラが他の生物の役に立つという自然界の仕組みを学べる作品だ。
イラストはリアルだが、写真のように生々しくはなく、美しさとのバランスが絶妙。クジラが死ぬという話だが、怖さを感じることはないだろう。漢字にはルビが振ってあり、大人でも興味深く読むことができる一冊だ。
2冊目は「パンどろぼうとさすらいラーメン」。柴田ケイコさんの人気シリーズ「パンどろぼう」の第8弾。とても寒い「ぶるぶるじま」にパンどろぼうがやってきて、できたてのパンを振る舞おうとパン作りを始める。しかし、窯の扉が「ボフーン」と飛び、パンが作れなくなってしまう。一生懸命調理をしている様子や喜んで食べている皆の笑顔、登場するキャラクターの表情が豊かで、十分に楽しめる作品。最後に意外な展開があり、温かい読後感の作品だ。
身近な事例で学ぶ図鑑とさがし絵本
3冊目は「それ“も”犯罪かもしれない図鑑」。自動販売機に残された釣り銭を持ち去る行為や、シートベルトをしないで自動車の後部座席に乗ることなどが犯罪にあたるかどうか、身近な事例を集めてイラストと解説で紹介している。左ページに事例が描かれ、ページをめくると解答が分かる構成で、どこでも好きなページから読むことができ、短時間で法律の知識を得られるのが魅力だ。
最後は「どこどこブルーイ さがしてみつけるえほん」。「ウォーリーをさがせ!」のような「さがし絵本」で、世界的人気アニメのキャラクター・ブルーイの家の庭やキャンプ場、ビーチなど様々なシーンでブルーイたちを探す。子ども一人でも、親子でも一緒に探しながら会話を楽しめる作品だ。
当書店では、東海3県を中心とした60店で、12月25日までブックサンタの本を受け付けている。本は非常に種類が多く、出会ったことのない本は数え切れないほどある。ブックサンタを通じて、寄付してくれる人にも、受け取る子どもたちにも、本との新しい出会いが生まれたらうれしく思う。
(店舗運営部マネジャー 柳楽和哉)
オススメの4冊
- 「クジラがしんだら」江口絵理(文)かわさきしゅんいち(絵)藤原義弘(監修)童心社
- 「パンどろぼうとさすらいラーメン」柴田ケイコ(作)KADOKAWA
- 「それ“も”犯罪かもしれない図鑑」小島洋祐、長谷川周吾(監修)小豆だるま(絵)金の星社
- 「どこどこブルーイ さがしてみつけるえほん」Bluey(著)小学館クリエイティブ
ブックサンタとは
ブックサンタは、貧困や病気などで生活に余裕がない家庭の子どもたちに本を贈る社会貢献事業。参加書店などで、0~18歳に読んでもらいたい本を選んでレジで購入して預けると、クリスマスのほか、誕生日など1年を通じて、子どもたちに届ける。参加する書店は、今年は47都道府県の1747店(愛知県142店、岐阜県40店、三重県27店)。
三洋堂ホールディングスは、名古屋市瑞穂区新開町18の22の4階に所在し、東海3県と茨城、福井、長野、滋賀、奈良の各県で書店計60店舗を展開している。本部の問い合わせ先は052・871・3434。