芦雪の襖絵「龍」と「虎」圧巻、県立博物館で特別展
芦雪の襖絵「龍」と「虎」圧巻、県立博物館で特別展

江戸時代の絵師・長沢芦雪(1754~99年)の優れた襖絵などを紹介する特別展「蘆雪生動―南紀 無量寺への旅―」が、和歌山市の県立博物館で開かれている。芦雪は県南部の寺院に多くの作品を残しており、無量寺(串本町)など4寺院に伝わる作品を中心に魅力を紹介する。9月23日まで。

大胆な構図と躍動感あふれる動物表現

芦雪は、著名な絵師・円山応挙の高弟だった。構図が大胆で、動物を愛らしく描くなどの特徴がある。宝永地震(1707年)の被災後に再建された無量寺や草堂寺(白浜町)の襖絵を描くため、1786年に紀南を訪問。しばらく滞在し、両寺と縁が深かった成就寺(串本町)や、京都への帰路に立ち寄った高山寺(田辺市)でも絵を残した。

重要文化財の龍図と虎図も展示

今年4月から無量寺の収蔵庫が修理に入ることなどから、県立博物館が特別展を企画した。同寺に伝わる芦雪や応挙の作品に加え、他の3寺院に伝わる襖絵なども紹介。期間(2期・30日まで、3期・9月1~13日、4期・同15~23日)により作品を入れ替え、計45件を展示する。

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いずれも重要文化財で6面の「龍図」(2期、4期に展示)と「虎図」(3期、4期)は見所の一つ。それぞれ無量寺に伝わり、雷雲を裂いて顔をのぞかせる龍と、体をひねらせ躍動感ある虎が、墨の濃淡で迫力をもって描かれている。

修理後初公開の作品や講演会も

また文化庁、宮内庁、読売新聞社による「紡ぐプロジェクト」の助成で修理された、北宋の詩人を描いた「林和靖図」(2期まで)、獅子を表した「唐獅子図」(同)、愛らしい犬の親子が描かれた「花鳥群狗図」(3、4期)=いずれも成就寺蔵、重要文化財=も紹介。このうち唐獅子図と花鳥群狗図は修理後初公開となる。

展示を担当した袴田舞学芸員は「和歌山で残した芦雪の絵は、今にも動き出しそうなほど生き生きしている点が魅力。躍動感を見てほしい」と話す。

9月6日午後1時半から日本美術史に詳しい奥平俊六・大阪大名誉教授の記念講演会(申し込み不要、参加費無料)、同19日午後1時半からは袴田学芸員による博物館講座(同)がある。

午前9時半~午後5時(入館は午後4時半まで)。月曜休館(9月21日は開館)。観覧料は一般910円、大学生570円(同6日は無料)。問い合わせは同博物館(073・436・8670)。

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