福山市霞町の市歴史資料室で、古文書などに記録された動物を紹介する展示が開かれている。鞆の浦に現れたマンボウや、福山藩主が愛したコウモリなど、動物にまつわる史料19点が並ぶ。入館無料で、8月25日まで。
マンボウやウミガメの記録
薬味酒「保命酒」の蔵元・中村家の日記には、1714年3月25日に鞆の浦でイワシ漁の網にマンボウがかかったと記されている。「怪敷魚(あやしきさかな)」と表現し、体長9尺(約2.7メートル)で薄いネズミ色をしていることなどの特徴を詳しく書き残している。
また、1927年9月に網にかかったウミガメをイラスト付きで伝える文書も展示されている。この文書には「ケン物人何千人」が集まり、「(甲羅に)南無阿弥(なむあみ)だぶつと書入て」逃がしたことが記されている。
福山藩とコウモリの関係
福山市の市章はコウモリを図案化したもので、福山藩も戊辰戦争末期の箱館戦争でコウモリを旗印にしていた。担当職員の岡田彩さんは「福山城のある場所は『蝙蝠(こうもり)山』と呼ばれ、『蝠』は福に通じる」と説明する。
藩主・阿部家のたばこ盆の蓋などにはコウモリの姿がくりぬかれ、取っ手の金具にはコウモリの下に山をあしらい、「福山」の判じ物になっている。
その他の展示
このほか、江戸時代に捕獲されたヤマセミや、鞆の浦に出現したアシカを描いた絵がパネルで掲示されている。岡田さんは「様々な動物がいて、人々と共生していた時代に思いをはせて」と話した。
月曜と祝日は休館。問い合わせは同資料室(084-932-7264)まで。



