「バットマン」シリーズのヴィランを描く映画『クレイフェイス』(10月30日公開)から、キャストや製作陣が作品を解説する特別映像「『クレイフェイス』の裏側」が公開された。DCスタジオ共同CEOでプロデューサーのジェームズ・ガン氏は「正真正銘のホラー作品として作った」と語り、スター俳優が怪物へと変貌していく物語へのアプローチを明かしている。
若き俳優の転落と復讐の物語
『スーパーマン』『スーパーガール』に続く本作は、若き俳優マット・ヘーゲンの転落を描く心理スリラー。成功をつかみかけていたマットは、ある事件によってキャリアと名声、そして俳優にとって命ともいえる“顔”を失う。再起への執着の果てに、彼は変幻自在の怪物「クレイフェイス」へと変貌していく。
主人公を演じるのはトム・リス・ハリス氏。脚本は『ドクター・スリープ』のマイク・フラナガン氏、監督は『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』のジェームズ・ワトキンス氏が担当する。製作にはガン氏のほか、『THE BATMAN−ザ・バットマン−』の監督マット・リーヴス氏、DCスタジオ共同CEOのピーター・サフラン氏らが名を連ねる。
監督とキャストが語る作品の核心
特別映像で、ワトキンス監督は「クレイフェイスはDCユニバースの可能性を広げる作品だ。とてもダークで予想外の世界へと連れていくだろう」と手応えをのぞかせる。ハリス氏は本作について「築き上げてきた全てを失った男の悲劇を描いている」と説明。ハリス氏の真に迫る演技や、物語の舞台となるゴッサム・シティのセットなど、制作の裏側も映し出される。
リーヴス氏は「主人公の闇をギリギリまで描きながら、彼に共感性を持たせている」と語り、「ホラー・スリラーであると同時に復讐の物語だ」と指摘。ワトキンス監督は「人が肉体的にも精神的にも、形を変えられてしまう恐怖を描いている」と、主人公を襲う恐怖の本質に言及する。マットに禁断の治療を提供するケイトリン役のナオミ・アッキー氏は、「主人公が変貌していく過程が見どころ」と話している。
DCの新たな挑戦とR指定
「バットマン」シリーズ屈指の異色ヴィランを描くにあたり、ガン氏は「ファンに愛されてきたキャラクターを全く異なるアプローチで描く機会だった」と振り返る。ハリス氏も「クリエイターに自由で大胆な解釈の余地を与えているのがDCの素晴らしいところだ」と語り、「観客は度肝を抜くと思うよ」とアピールした。
また、サフラン氏は「『スーパーヒーロー』はジャンルではなく、その傘下にあらゆる物語が存在し得る。DCの枠組みで本格的なR指定作品に挑めたことは夢のようだ(※日本でのレーティングはR15+)」と、DC作品の可能性に言及。ガン氏も「作品ごとにトーンを変え、クリエイター独自のヴィジョンを存分に発揮してもらうことこそが重要だ」と語っており、本作では一人の俳優の悲劇を通じて、ホラーというジャンルに踏み込んでいる。