2007年から2023年まで読売新聞青森県版で連載「山田スイッチのTHE青森暮らし」を執筆した平川市のコラムニスト、山田スイッチさん(49)が、9月に初の絵本を出版する。タイトルは「よわくてもだいじょうぶ」。介護に悩む全ての人に贈る応援メッセージを込めた。出版を目指し、山田さんはクラウドファンディング(CF)を行っている。
連載でつづった祖母との日々
600回を超えたTHE青森暮らしで、山田さんは同居する夫の祖母「バッチャ」との日々をユーモアたっぷりにつづった。チェーンソーで不用な家具を解体するなど、活力に満ちあふれていたバッチャもいまは97歳。7年前に背骨を折り、山田さんが介護するようになった。
山田さんには「終わりのない迷路に紛れ込んだような」日々の始まりだった。同じことを繰り返し聞かれたり、身の回りの世話が欠かせなかったり。心身を弱らせていくバッチャを見て、「どうして人は年をとると弱くなるんだろう」と悲しみが胸に広がった。
「介護は『光の仕事』」
「人が弱るのは、神様からの愛を強く感じるためではないか」。キリスト教徒の山田さんがひらめいたのは今年1月、画用紙にバッチャのイラストを描いていた時。前向きな気持ちが生まれ、「介護は『光の仕事』だと伝えたい」と絵筆を取った。
介護や仕事で忙しい人たちに読んでもらえるよう、少ないページ数でメッセージを伝えられる絵本にすることにした。
今年は山田さんの作家デビュー25周年にあたる。弘前市立郷土文学館では、山田さんの文章とイラストを紹介する企画展が9月28日まで開催中だ。7月18日には同館でトークショーが行われ、参加者約20人を前に、山田さんがバッチャの近況や介護のエピソードを軽妙な語りで披露した。
「介護をしていると、自分が情けなくなったり悩んだりすることもある。だけど介護はつらいだけの仕事ではなく、人が弱ることには意味があると伝えたい」と山田さんは力を込める。
クラウドファンディングで支援募る
絵本のデザイン費や印刷代を賄おうと、山田さんは100万円を目標にCFを実施している。寄付はCFサイト「キャンプファイヤー」(https://camp-fire.jp/projects/937354/view)で、25日まで受け付けている。



