任侠電器 第200回 今野敏:相手は最低五人、日村は様子見を指示
任侠電器 第200回 今野敏:相手は最低五人、日村は様子見を指示

相手は最低でも五人ということになる。こちらは三人。いくら相手が半端なチンピラだからといって、ヤクザは不利な喧嘩はやらない。

戦いは数が原則

戦いは数だというのが原則だ。戦国時代の戦でも、兵力がどれくらいかで優劣を決するのだ。喧嘩も同じだ。

とはいえ、ここでぼうっとしていても仕方がない。

日村の指示

「中の様子を見にいこう。挨拶くらいできるかもしれない」

稔はうれしそうな顔になった。

「いよいよ宣戦布告ですか?」

普段は堅気以上におとなしいが、こういうときに地が出る。日村は厳しい口調で言った。

「ばかを言うな。こんなところで、俺たちが喧嘩始めてどうなる。あくまでも、様子見だ。絶対に手を出すな。いいな」

稔はしゅんとなってこたえた。

「わかりました」