国宝「松江城」の天守、来年3月から約3年半の大規模改修工事へ
国宝松江城天守、来年3月から大規模改修

国宝に指定されている松江城(島根県松江市)の天守について、松江市は2024年3月から2027年9月までの約3年半にわたる大規模改修工事を実施すると発表した。この工事では、天守の耐震補強や屋根瓦の葺き替え、外壁の塗り直しなどが行われる。工事期間中は天守の内部は非公開となるが、周辺の公園や施設は通常通り利用できる。

改修工事の背景と目的

松江城は2015年に国宝に指定され、現存する天守としては全国で5例目となる。天守は約400年前の江戸時代初期に建造されたもので、これまでに数度の修理が行われてきたが、大規模な改修は約30年ぶりとなる。耐震診断の結果、現在の基準を満たしていない部分があることが判明し、今回の改修で耐震性を向上させる。また、屋根瓦の劣化や外壁の剥離も進んでおり、文化財としての価値を後世に伝えるため、総事業費約20億円を投じて全面的な修復を行う。

工事の具体的な内容

工事の主要な内容は、天守の耐震補強として、柱や梁を補強するほか、壁に耐震パネルを設置する。屋根瓦は約10万枚を全て葺き替え、一部は新たに製作する。外壁は漆喰を塗り直し、白壁を復元する。また、天守内部の展示設備も更新し、完成後はこれまで非公開だった最上階からの眺望を楽しめるようにするなど、公開範囲を拡大する計画だ。

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観光への影響と市の見通し

松江城は年間約30万人の観光客が訪れる人気スポットで、改修工事中は天守内部に入れないため、観光客数の減少が懸念される。しかし、松江市の担当者は「工事の様子を間近で見学できる特別ツアーや、天守の模型や映像を使った展示を城の敷地内で行うなど、工事期間中も楽しめる工夫を凝らす」と述べている。また、城下町の散策や堀川遊覧船など、周辺の観光資源を活用した誘客策も強化する方針だ。

工事スケジュールと今後の予定

工事は2024年3月に開始し、2027年9月に完了する予定。その後、内部の整備を経て、2028年春頃には全面公開を目指す。松江市は「国宝松江城を未来に引き継ぐための大事な工事。ご理解とご協力をお願いしたい」とコメントしている。

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