日本生命保険相互会社相談役の宇野郁夫氏は、毎年じっくり読み込む本を一冊選んでいる。今年選んだのは『地中海』(藤原書店)だ。
歴史を3つの要素で考察
本書は地中海を舞台に、歴史を1000年単位で動く地理的要素、中期的な経済的要素、短期的な政治的要素の3つに分けて考察。それぞれの要素のつながりに対する分析が非常に面白いと宇野氏は語る。
著者の執念に心打たれる
著者のフェルナン・ブローデルは、戦争中にフランス人将校としてドイツの捕虜収容所に収容された際、記憶だけを頼りに書き続けた。その執念に深く心を打たれたという。
経営という仕事は非常に孤独なものだが、こういったスケールの大きな本を読むと、小さなことに心揺らぐ自分が恥ずかしくなる。今のように乱世と言われる時代も、歴史の大河から見ればほんの一瞬のことだと気づかせてくれると宇野氏は述べている。



