動物の行動に隠された知恵と「言い分」を解説する一冊
動物の行動に隠された知恵と「言い分」を解説

犬や猫好きには悪い人はいない――やや誇張かもしれないが、インターネットやゲームのバーチャルリアリティーにしか興味がない人よりはるかに人間味がある。ヒトも動物であり、動物に関心を持つことは人類生存の上で重要な特質だと、京都大学名誉教授の鎌田浩毅氏は述べる。

動物たちの「言い分」を読み解く

本書『なぜ飼い犬に手をかまれるのか』は、京都大学で長らく動物行動学の研究をしてきた著者・日高敏隆氏が、身近な動物の生きざまの本質を解説するエッセイ集。動物にはそれぞれ異なる生き方と「言い分」があり、生物の行動にはすべて意味があるという。数ページの短章ごとに、動物たちが何十万年もかけて獲得した知恵が解き明かされる。

集団構成の仕組みとユーモアあふれる筆致

動物たちが集団を構成して生き抜いてきた仕組みには目を見張るものがあり、それを温かい目でユーモラスに活写している。本書は、子ども時代の動物好きが高じて世界的学者となった著者の新聞連載をまとめたもの。日高氏は科学者の中でも十二を争う名文家で、日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した経歴を持つ。

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鎌田浩毅氏のプロフィール

鎌田浩毅氏は1955年生まれ。東京大学理学部地学科卒業。1997年より京都大学大学院人間・環境学研究科教授。2021年から京都大学名誉教授・同大学レジリエンス実践ユニット特任教授。2023年から京都大学経営管理大学院客員教授、龍谷大学客員教授も兼任。理学博士(東京大学)。専門は火山学、地球科学、科学教育。著書多数。

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