丸ノ内線の方南町駅には、ある都市伝説がある。「この駅は新興宗教の信者のために造られた」というものだ。しかし、実際に訪れてみると、まったく異なる現実が広がっていた。
福祉と地域が融合する街
駅近くの「方南ローカルグッドブリュワーズ」は、障害のある人たちのための就労継続支援B型事業所として運営されている。サービス管理責任者の細田良平さんは「商店街の店主の皆さんも、普通に受け入れてくれます」と語る。この醸造所は当初は就労支援施設ではなく、先にビール醸造所があり、その後利用者の仕事を作る計画が持ち上がり、就労支援事業所として運営されることになったという。
学生が運営する駄菓子屋と懐かしいカフェ
商店街には「駄可笑屋敷」という誰でも立ち寄れる居場所があり、複数の大学から集まった学生たちが運営している。もともとは商店街が駄菓子売り場として始めたが人手不足になり、地域活性化を目指す大学生が結びついた。細田さんは「祭りでは、商店街、住民、利用者、外から来た人が一緒に動きます」と話す。
駅近くの「Cafe & Bar Bell」の店主・古川大輔さんは生まれも育ちも方南町。「73年に母親が喫茶店として開業して以来、その後はブティックに衣替えして、長くやっていたんですが、18年12月に再び喫茶店(夜はバー)へと業態を戻しました。昼間はコーヒーや軽食を出し、夜は酒を飲めるカフェ&バーという形です」と語る。
噂の真相は?
駅が特定の宗教団体のために造られたという証拠はなく、実際の方南町は多様な人々が自然に受け入れ合うコミュニティが存在している。都市伝説は単なる噂に過ぎなかったようだ。



