5月下旬、羽田空港のD滑走路で離陸直後の航空機2機が相次いでタイヤバーストを起こし、滑走路の一部が破損していることが判明した。国土交通省は原因究明を急ぐとともに、臨時対策に追われている。この滑走路は1日300回以上の離着陸をさばく重要路線だが、特殊な構造ゆえに問題が複雑化している。
5月下旬に続いた離陸直後のタイヤバースト
最初の異変は5月25日午後3時23分、D滑走路を離陸したスカイマーク福岡行き機で発生した。離陸直後にタイヤの振動を感じ、パイロットは即座に引き返し、緊急着陸したC滑走路で停止。乗客は降ろされ、現場は一時騒然となった。乗客にけがはなかった。
さらに5月29日午前10時23分、今度は日本航空の鹿児島行き機が同様のトラブル。タイヤ破損を確認し、緊急事態を宣言して成田空港に緊急着陸した。後続機がD滑走路上にタイヤ片が散乱しているのを発見し、滑走路の点検が行われた。
滑走路破損をめぐる多くの謎
点検の結果、D滑走路の接続部にあるゴムジョイントの一部が約1メートルにわたって最大8センチメートルめくれ上がり、鋼製部材が露出しているのが見つかった。この部分が航空機のタイヤをバーストさせたとみられる。
D滑走路は2010年に供用開始された羽田空港4本目の滑走路で、海上に埋立部(長さ約2020メートル、幅約420メートル)と桟橋部(長さ約1100メートル、幅約520メートル)を組み合わせたハイブリッド構造。両者をつなぐ接続部には温度変化や地震に対応する伸縮装置などが設置されており、今回の破損はこの接続部で発生した。
国土交通省は「原因は調査中」としているが、専門家の間では滑走路の設計や経年劣化、航空機の衝撃など様々な説が飛び交っている。この問題が長期化すれば、羽田空港の運用効率や国際競争力に影響を与える可能性も指摘されている。



