Mozillaは7月21日(米国時間)、WebブラウザFirefoxの新バージョン「Firefox 153」をリリースした。Firefox 152から5週間でのバージョンアップとなる。今回のアップデートでは、Windows版におけるHDR動画再生の対応や、QRコードによるページ共有、PDFの結合機能などが追加された。セキュリティ修正は63件にのぼる。
新機能の詳細
Windows版:HDR動画再生が可能になった。利用にはWindowsの設定でディスプレイのHDRモードを有効にする必要がある。ただし、ノートPCのディスプレイで「HDR動画ストリーミング」のみに対応するものは現時点では非対応。スマートフォンで特定の向きで撮影された一部の動画はHDR表示されない。
「コンテナ」機能により、仕事やショッピング、プライベート、銀行取引などを同一ブラウザウィンドウ内で別々のアカウントにログインして使い分けられる。
QRコード共有:タブを右クリックし[共有]→[QRコードを生成]を選択するとQRコードが表示され、コピーや印刷に利用できる。
PDF関連:PDFをPDFサイドバーにドラッグして複数のPDFを結合可能に。PDFエディターで画像を新しいページとして追加できる。
カラーピッカー:アドレスバーに「pick color」「color picker」「eyedropper」と入力し、[Pick a color]クイックアクションを選択すると、どのページからでも色を抽出してコピーできる。
キーボードショートカット:Appleのシステム全体で利用可能なフルスクリーン切り替えの[Globe-F]に対応。
適格Webサイト認証証明書(QWAC)の検証および表示はeIDAS規則に基づく。
オーバーレイ付き動画への対応を強化し、コンテキストメニューから動画操作にアクセスしやすくなった。
位置情報許可アイコン:Webサイトが現在地にアクセスする際、許可アイコンを赤色で強調表示。検索結果ページでも表示されるようになった。
スマートウィンドウ(段階的実装):アシスタントからAIモデルを直接確認・選択可能に。[新しいタブ]にアドレスバーが追加。アドレスバーに「labs」または「experiment」と入力し[Firefox Labsを開く]クイックアクションでFirefox Labsを素早く開ける。
JPEG XL対応(試験的):設定内の「Firefox Labs」パネルから有効にできる。WebPやJPEGなどより優れた圧縮性能を持つ画像フォーマット。
修正点とセキュリティアップデート
拡張機能はデフォルトでローカルファイルにアクセスできなくなった。新たに「コンピュータ上のローカルファイルへのアクセス」権限が追加され、ユーザーが許可・取り消し可能。
ローカルネットワークへのアクセス制限が全ユーザーにデフォルトで有効に。Webサイトはローカルネットワーク上のデバイスやアプリに接続する際、許可を求める必要がある。
古いCookie設定が設定UIから削除。該当モードを使用しているユーザーはデフォルトの「クロスサイトCookieを分離する」に切り替えが必要。
セキュリティ修正は63件。深刻度はHighが20件、Moderateが35件、Lowが8件。主な脆弱性として、DOMナビゲーションコンポーネントの同一生成元ポリシーバイパス、Audio/Videoのcubebコンポーネントの境界条件誤り、WebRTCのメモリ解放後使用などが修正された。
Firefox 152のマイナーバージョンアップ履歴
Firefox 152では6回のマイナーバージョンアップが行われた。152.0.1ではIntel Raptor Lakeプロセッサでのクラッシュ修正やmacOSの印刷ダイアログ問題修正。152.0.2では設定の翻訳問題やMP4再生リグレッション修正。152.0.3では言語パックによるメモリ使用問題修正。152.0.4ではSmart Window機能追加やmacOSのキーボードショートカット問題修正。152.0.5では支払い方法管理リストの問題修正。152.0.6ではSmart Windowにテキスト要約機能追加や設定画面デザイン変更、macOS 26のファイル選択ダイアログフリーズ修正などが行われた。



