アマゾンCEO、衛星ブロードバンド「プロジェクト・カイパー」に5700億円投資へ
アマゾンCEO、衛星通信に5700億円投資

アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は4日、衛星ブロードバンド事業「プロジェクト・カイパー」に総額100億ドル(約5700億円)を投資する計画を明らかにした。同社は低軌道に約3200基の通信衛星を打ち上げ、世界中に高速インターネットを提供することを目指している。

スターリンクに対抗する巨大プロジェクト

プロジェクト・カイパーは、イーロン・マスク氏率いるスペースXの衛星インターネットサービス「スターリンク」の直接的な競合となる。スターリンクは既に約3000基の衛星を運用し、商用サービスを展開中だ。アマゾンは2022年に連邦通信委員会(FCC)からプロジェクト・カイパーの認可を得ており、2024年後半からサービス開始を予定している。

ベゾス氏は投資家向けの年次株主総会で、この巨額投資について「これは巨大な事業だ。私はこれに100億ドルを投資するつもりだ」と述べた。また、同プロジェクトは「世界中の何億人もの人々にブロードバンド接続を提供する可能性がある」と強調した。

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衛星打ち上げとインフラ整備

アマゾンはプロジェクト・カイパー向けに、衛星の製造と打ち上げを複数の企業と契約している。2023年4月には、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)の「バルカン・ケンタウロス」ロケットで初の試作衛星2基を打ち上げた。さらに、アマゾンは自社のロケット「ニュー・グレン」の開発も進めており、将来的には同ロケットでカイパー衛星の打ち上げを行う計画だ。

プロジェクト・カイパーは、全衛星の打ち上げ完了までに総額100億ドル以上かかると見積もられている。この投資には、衛星の製造コスト、打ち上げ費用、地上局の整備などが含まれる。

競争激化する衛星インターネット市場

衛星ブロードバンド市場は、スターリンクの先行により急速に成長している。スターリンクは現在、約150万人の加入者を抱え、50カ国以上でサービスを提供中だ。一方、英通信大手のワンウェブも低軌道衛星サービスを展開しており、競争は激化している。

アマゾンは、プロジェクト・カイパーを通じて、特に光ファイバーが敷設されていない農村部や山間部などの未接続地域にインターネットを提供することを目指している。同社は、この事業がアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)との相乗効果も生むと期待している。

ベゾス氏は「この投資は、デジタルデバイドを解消し、世界中の人々に教育や医療、ビジネスの機会を提供するという私たちのビジョンの一部だ」と述べている。

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