中小企業の間で、生成AI(人工知能)を活用した業務効率化の取り組みが広がっている。コスト削減や人手不足解消の切り札として期待される一方、導入には課題も多い。
導入事例:営業資料作成を半減
東京都内のIT企業は、顧客向け提案書の作成に生成AIを導入。従来は1件あたり3時間かかっていた作業が、AIによる下書き生成で1.5時間に短縮された。担当者は「定型業務の負担が減り、より付加価値の高い業務に集中できるようになった」と話す。
大阪の製造業では、製品マニュアルの多言語翻訳に生成AIを活用。10カ国語対応が迅速になり、海外展開のスピードが向上したという。
課題:コストと専門人材不足
一方、導入には高額なライセンス費用や、AIを運用・管理できる人材の不足が壁となっている。ある中小企業の経営者は「初期投資が大きく、効果がすぐに見えるか不安」と打ち明ける。
また、生成AIの出力内容に誤りが含まれるリスクも指摘されており、最終的な確認は人間が行う必要がある。
政府の支援策
経済産業省は中小企業向けに、生成AI導入のための補助金制度を拡充。専門家による伴走支援も行い、導入ハードルの低下を図っている。
中小企業庁の担当者は「AI導入はコスト面だけでなく、業務プロセス全体の見直しにつながる。中小企業の競争力強化に寄与したい」と述べた。



