病理標本加工の自動化装置を開発、秋大病院が協力し技師の負担軽減へ
病理標本加工自動化装置を開発、秋大病院が協力

医療機器メーカーのパスイメージング(横浜市)は、患者から採取した組織をがんなどの病理検査用の標本に加工する工程を一部自動化する装置を開発したと発表した。開発には秋田大学医学部付属病院も協力しており、検体の加工を担う臨床検査技師の負担を軽減すると期待される。

開発のきっかけは病院からの要望

同社が開発を進めたのは、同病院病理部の南條博・部長からある研究会で要望されたのがきっかけだった。南條部長によると、標本を作るには、採取した患者の組織をおよそ1000分の4ミリに薄くスライスする必要があり、熟練した技師が担っていた。

同病院では昨年、スライスした組織を使った病理検査が約8700件行われ、2003年の約4000件と比べ約2倍に増加。1件で作る標本は100枚以上になることもあり、南條部長は「技師の負担は限界にきていた」と振り返る。

「Path One」の特徴と今後の販売計画

製品化される「Path One(パスワン)」は、スライスから、切り取った組織を水に浮かべてしわを取り除き、スライドガラスに載せるまでの工程を自動化。熟練した技師とほぼ同じ約1分で行えるという。

南條部長は「念願だった装置。機械を活用すれば、病気の診断など注力できる領域も広がる」と話した。パスイメージングの菅原雅史CEO(最高経営責任者)は「熟練した技師によるデリケートな作業を自動化できた」と胸を張った。

製品は年内に研究用途での販売、来年春頃に医療機器としての販売を目指す。将来的に、海外への販売も視野に入れているという。