国際教養大学(秋田市)の学生が立ち上げたスタートアップ企業「ベアベル(BearBell)」は2026年7月13日、クマの出没情報をリアルタイムで地図表示し、利用者に即座に通知するスマートフォンアプリ「クマップ」の無償提供を開始した。同社は全社員が同学の学生で構成されており、クマ被害の防止と安全確保に貢献することを目指している。
アプリの仕組みと特徴
「クマップ」は、自治体が発信するクマ出没情報に加え、利用者からの投稿もマップ上に表示する仕組みだ。アプリを登録したユーザーの周辺で出没が確認された場合、スマートフォンの位置情報を活用し、表示から5秒以内にプッシュ通知で知らせる。これにより、急な遭遇を避けるための迅速な行動が可能となる。
虚偽投稿を防ぐため、アプリ内に投稿された画像が生成されたものかどうかをAI(人工知能)が自動判定し、投稿の信頼度を評価する機能も搭載。さらに、離れて暮らす家族の周辺での目撃情報を把握できる機能もあり、遠方の親族への注意喚起にも活用できる。
開発の背景と今後の展望
同社の代表で国際教養大学4年の服部悠大さん(22)は「行政からクマ出没情報が共有されるまでに時間がかかっているという問題意識を持ち、2年前から開発に取り組んできた」と語る。現在は北海道と東北6県のみでのサービス提供だが、今後は全国展開を目指し、鉄道会社や運送会社などへの営業も計画している。
服部さんは「子どもからお年寄りまで使いやすく、日常にとけ込むアプリを目指した。遠くに住んでいる家族にも使ってほしい」とコメントしている。
クマ被害の現状と対策
近年、日本各地でクマの出没が増加しており、人的被害も発生している。自治体による情報提供の遅れが課題となる中、リアルタイム性の高い民間アプリの登場が注目される。ベアベルは今後、ユーザーのフィードバックを基に機能改善を進めるとともに、より広範囲での利用を促進する方針だ。



