世界で初めて青いコチョウランを開発した大阪市の化学メーカー「石原産業」が26日、同社四日市工場(三重県四日市市)の敷地内に、新たに青いコチョウランの開発生産設備を整備した。安定的に高品質なコチョウランを提供できるようになるほか、新品種の研究拠点とする。
四日市工場に温室を新設
四日市工場では元々、塗料や電子部品などに使われる酸化チタンを製造している。工場敷地内を進むと見えてくる温室には、大きな青い花を咲かせた「ブルージーン」がずらりと並んでいた。
ブルージーンは、同社の遺伝子組み換え技術で誕生し、2022年に市販が始まった。花言葉は「奇跡のめぐり逢い」。希少性が高く、贈呈品として人気を集めている。
課題だった外部委託から一貫管理へ
これまで、同社はブルージーンの生産過程の多くを外部に委託しており、品質のばらつきや、新品種の研究がなかなか進まないといった課題があった。今後は、品質の高いブルージーンを安定的に供給できるという。
新設された開発生産設備は、苗を増やして育てる培養室、苗を大きく成長させる高温の温室、開花を促す低温の温室で構成されている。市販用と研究用を合わせ、年間で約7万株の苗を生産する。
開発から生産まで一貫管理
同社は農薬開発の分野で遺伝子組み換え技術を磨き、ブルージーンの開発は05年にスタートした。コチョウランは青色を作る遺伝子を持たないが、相性の良い植物を探してツユクサの青色遺伝子を組み込み、青い花を実現。当初は大学との共同研究だったが、13年から単独で研究を続けて市販につなげた。
ブルージーンの開発や生産を担当する、同社の秋吉信行バイオサイエンス事業本部長は、「開発から生産まで一貫して管理する体制が整った。高品質のブルージーンを届けたい」と期待を込めた。



