27日午前、北陸地方で発生した局地的な大雨により、2024年の能登半島地震で被災した石川県などが再び大きな被害を受けた。レベル5の大雨特別警報が発表された石川県羽咋市や富山県氷見市では、冠水した道路で車が立ち往生し、住宅の浸水被害も相次いだ。
羽咋市で記録的大雨、河川氾濫
羽咋市では午前8時までの12時間降水量が観測史上最大の313.0ミリを記録した。同市酒井町の酒井川が氾濫し、土砂が近くの国道159号に流れ込んだ。住民らはスコップなどで家の周りに土壁を作る作業に追われた。
物置が浸水した主婦(62)は「急に川の水が増え、1時間ほどで土砂が流れてきた。今のところ家に被害はないが心配です」と話した。
避難所に67人、土砂崩れで住宅損壊
同市立羽咋中学校には午前6時半頃に避難所が開設され、午前10時までに67人が身を寄せた。子ども3人を連れて避難した会社員男性(37)は「千葉豪雨が記憶に新しかったので、パジャマのまま慌てて避難してきた。被害がどこまで大きくなるか不安です」と話した。
氷見市阿尾では土砂崩れが発生し、複数の住宅が損壊した。無職男性(75)は「大きな杉が自宅に倒れ込んでいた。避難するべきなのか、どうすればいいのかわからない」と困惑していた。
施設や車で浸水被害、気象庁が呼びかけ
同市稲積のデイサービス施設が入る建物は一時、周囲が冠水して身動きがとれなくなった。施設で働く女性(59)は「夜明け頃、スマートフォンのライトで照らして水の中を歩いて建物に入った。すごく怖かった」と振り返った。
冠水した道路で立ち往生する車が各地で相次ぎ、氷見市で浸水した富山県高岡市の男性(64)は「急にエンジンが止まり、あっという間に車の窓の下まで水が来た。命の危険を感じた」と途方に暮れていた。
気象庁は国土交通省とともに緊急の記者会見を開き、「命の危険が迫っている。ただちに身の安全の確保を」「外出は控え、冠水した道路に入らないで」と繰り返し訴えた。今月13日に発生した千葉豪雨では、冠水したアンダーパスなどで車が水没する被害が相次いでおり、国土交通省の島本和仁・河川環境課長は「水の流れが速く危険な状態。用水路の蓋やマンホールが外れていることも想定され、浸水リスクがある地域には車で移動しないで」と呼びかけた。



