秋田県は9月18日、自動巡回するドローンで人の生活圏上空を監視し、クマを発見した際には低空で近づいて大音響で追い払う実証事業を公開した。県が先進技術による新たなクマ対策として民間から提案を募ったもので、県内3市での実証事業を経て地域に応じた運用モデルを事業者に構築してもらい、令和9年度にも市町村が導入できるようにする。
自動巡回ドローンによる監視システム
県自然保護課は今年6月、「先進技術を活用し新たなクマ対策システムを」と民間から提案を募集し、応募した11社から3社の提案を採択した。今回の実証事業はこのうちの1つ「自動巡回ドローンを活用したエリア監視」。
クマ出没が多発している県北部の鹿角市の中でも「通学路を含めて行ってほしい」という同市の要望で、市立花輪小学校周辺で9月10日から10月6日までの予定で行っている。
発見から追い払いまでの流れ
システム開発のメル・デジタル(秋田市)が秋田県ドローン協会の協力でドローンの自動巡回プログラムを構築し、巡回映像の監視をリモートで行うもの。校舎屋上に設置された充電可能な自動飛行用ポートのカバーが開くと、ドローンは高度100メートルまで上がって巡回し、搭載カメラで望遠映像や体温を検知できる赤外線映像などを撮影する。
この映像は同協会員が自宅などでリモート監視しており、AI解析でクマを確認した際は県や市町村に自動通報するとともに、ドローン運行を手動に切り替えて低空でクマに近づき、スピーカーから猟犬の鳴き声などの大音響を出してクマを追い払う。周辺住民にも「クマが出没しました」などと音声で知らせる。



