BIPROGYとJR北海道は29日、富良野線と石北本線の計160カ所に「踏切遠隔監視システム」を導入し、実証実験を開始すると発表した。2027年度に予定している現行の有線回線による踏切監視システムからの切替えを見据え、IoTと携帯通信を活用した新たな監視手法の運用面・設備面の確認を進めるという。
新システムの仕組みと特長
新システムは、踏切設備の動作ログを記録できる東邦電機工業の装置「VAM」が持つデータを、IoT機器を通じてクラウド環境へ送信する仕組み。異常発生時には、遠隔地にある踏切設備の状態をリアルタイムに把握・分析することで、復旧作業に必要な情報を早期に把握できるようにする。
JR北海道は富良野線と石北本線における関連システムの更新を見据え、従来の集中監視方式を見直し、有線回線に依存しない踏切設備の監視手法を検討してきた。BIPROGYは2019年4月からVAMのデータを遠隔で監視する「踏切メモリ遠隔監視サービス」を鉄道会社向けに提供。この技術を生かし、JR北海道の業務要件に合わせて一部改良したシステムを開発した。
効率的な指令業務と保守負担軽減
BIPROGYが開発した専用UIにより、踏切設備の異常情報をひと目で把握できる監視画面も実装。JR北海道の指令センター業務を効率的に実施できるようにし、踏切の保守業務における作業負担の軽減と作業の円滑化を図る。クラウド環境への送信は携帯通信を利用するため、有線回線が不要で、山間部など施工の難しいエリアでも低コストで設置できる。
両社は実証実験の結果を踏まえ、鉄道の安全・安定輸送のさらなる向上へ取組みを進めるとしている。



