米国半導体補助金の受給条件、台湾企業への影響は?
米半導体補助金、台湾企業への影響は?

米国商務省は2023年3月、半導体製造に対する補助金(CHIPS法)の受給条件を発表した。この条件には、受給企業が10年間にわたり中国などの懸念国での半導体製造能力を拡大しないことなどが含まれており、台湾積体電路製造(TSMC)などの海外企業にも大きな影響を与える可能性がある。

CHIPS法補助金の概要と条件

CHIPS法は、米国内での半導体製造を促進するために総額527億ドル(約7兆円)を投じる法律で、そのうち390億ドルが製造補助金に充てられる。補助金の受給条件として、企業は米国での工場建設や雇用創出を約束する一方、中国などでの先端半導体製造能力の拡大を10年間禁止される。また、受給企業は超過利益の一部を政府に還元する必要がある。

台湾企業への影響

TSMCはアリゾナ州に2つの工場を建設中で、総投資額は400億ドルに上る。同社はCHIPS法の補助金を申請しており、条件を満たすために中国での事業拡大を制限される可能性がある。TSMCは中国・南京に工場を持ち、現在は成熟世代の半導体を生産しているが、将来的な拡張計画に影響が出る可能性がある。また、台湾の他の半導体メーカーも米国進出を検討しており、補助金条件が投資判断に影響を与える。

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業界関係者の反応

半導体業界からは、条件の厳格さに対する懸念の声が上がっている。米国半導体工業会(SIA)は声明で「補助金の条件は、企業のグローバルな事業運営の柔軟性を損なう可能性がある」と指摘した。一方、米国政府は国家安全保障上の理由から条件を正当化しており、先端技術の流出防止を重視している。

今後の展望

TSMCを含む半導体メーカーは、補助金条件を受け入れるかどうかの判断を迫られている。条件を受け入れれば、中国市場での成長機会を制限される一方、米国市場でのプレゼンスを強化できる。また、台湾政府も国内半導体産業の保護と米国との協力のバランスを模索している。この動きは、グローバルな半導体サプライチェーンの再編を加速させる可能性がある。

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