トヨタとNTT、自動運転向けAI半導体で協業へ 2028年実用化目標
トヨタとNTT、自動運転向けAI半導体で協業へ (11.07.2026)

トヨタ自動車とNTTは、自動運転技術に必要なAI半導体の共同開発で基本合意した。2028年の実用化を目標に、両社の強みを生かした次世代半導体の量産を目指す。この協業により、車載AIの処理能力を現行比で数十倍に引き上げ、自動運転の安全性と信頼性を飛躍的に向上させる計画だ。

両社の技術融合で実現する高効率AI処理

トヨタは自動運転システム「Toyota Safety Sense」の開発で培った車両制御技術を提供し、NTTは光電融合技術やAIアクセラレータなど、情報通信分野の先端技術を持ち寄る。特にNTTが開発中の「光電融合技術」は、電気信号と光信号をチップ上で統合することで、消費電力を大幅に削減しながら高速処理を可能にする。この技術を車載用に最適化し、自動運転の必須要件であるリアルタイム処理と低消費電力を両立させる。

両社は2024年から基礎研究を開始し、2025年には試作品の製造に着手する見通し。2028年の実用化後は、トヨタの量産車への搭載を皮切りに、他社への供給も視野に入れている。NTTの澤田純社長は「自動運転の実現には、AI処理の高速化と省電力化が不可欠。トヨタとの協業で、社会課題の解決に貢献したい」とコメント。

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自動運転市場の競争激化、日本勢の巻き返しなるか

自動運転向け半導体市場は、米国テスラや中国のバイドゥなどが先行する中、日本企業の存在感は薄い。しかし、両社の協業により、日本発の高性能AI半導体が実現すれば、自動運転業界の勢力図が変わる可能性がある。特に、トヨタが持つ車両データとNTTの通信技術を組み合わせることで、エッジコンピューティングとクラウド連携による高度な自動運転システムの構築が期待される。

また、この半導体は自動車以外にも、ロボットやドローン、スマートシティ向けのインフラ監視など、幅広い分野への応用が可能だ。NTTは「IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)」構想の一環として、この半導体を社会基盤に組み込む計画。トヨタも「モビリティカンパニー」への変革を掲げ、自動運転技術の向上に注力している。

2028年実用化への課題

実用化に向けては、技術的なハードルに加え、コスト削減や法規制への対応が課題となる。特に、自動運転レベル4以上の実現には、安全性の証明が不可欠だ。両社は、実証実験を繰り返しながら、2028年までに実用レベルの技術を確立する方針。

トヨタの佐藤恒治社長は「自動運転は交通事故撲滅や物流効率化に貢献する重要な技術。NTTとの協業で、持続可能なモビリティ社会の実現を加速したい」と述べた。両社の協業は、日本の産業競争力強化にもつながると期待される。

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