トヨタとNTT、自動運転向け次世代通信で協業へ データ処理量100倍に
トヨタとNTT、自動運転向け次世代通信で協業 (11.07.2026)

トヨタ自動車とNTTは、自動運転の実現に向けて次世代通信技術の共同開発で合意した。両社は、車両と道路インフラ、クラウド間でのデータ通信を高速化し、処理能力を現状の100倍に引き上げることを目指す。2025年以降の実用化を目標に掲げている。

自動運転の課題と新技術の役割

自動運転の実用化には、車両が周囲の状況をリアルタイムで把握し、即座に判断するための膨大なデータ処理が必要となる。現在の通信技術では、データの遅延や帯域幅の制約が課題となっている。トヨタとNTTは、光ファイバー通信や5G、さらには6Gを見据えた技術を組み合わせ、これらの課題を解決する方針だ。

具体的には、NTTが持つ光通信技術「IOWN(アイオン)」を活用し、車両とネットワーク間の通信遅延を大幅に短縮する。これにより、自動運転に必要な高精細な地図データやセンサー情報をリアルタイムでやり取りできるようになる。

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協業の背景と将来展望

両社はこれまでも、コネクテッドカー向けの通信プラットフォームで協力してきた。今回の合意は、自動運転の実用化に向けた技術開発を加速させる狙いがある。トヨタの豊田章男社長は「自動運転の実現には、車両単体の技術だけでなく、通信インフラとの連携が不可欠だ」と述べている。NTTの澤田純社長も「IOWNの技術を自動車分野に展開することで、社会課題の解決に貢献したい」とコメントした。

両社は、2025年までに実証実験を開始し、2030年までに自動運転レベル4(特定条件下での完全自動運転)の実現を目指す。さらに、自動運転技術を活用した物流やモビリティサービスへの展開も視野に入れている。

業界への影響と競争激化

自動運転技術を巡っては、米グーグル傘下のウェイモや中国の百度(バイドゥ)などが先行している。トヨタとNTTの協業は、日本勢の競争力強化につながる可能性がある。また、通信技術の進化は、自動車産業だけでなく、スマートシティや遠隔医療など他の分野にも波及効果をもたらすと期待される。

一方で、巨額の投資が必要となる開発コストや、法規制の整備といった課題も残る。両社は、政府や自治体との連携を強化し、実用化に向けた環境整備を進める方針だ。

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