半導体不足が解消されず、自動車業界に影響拡大
半導体不足、自動車業界に影響拡大

世界的な半導体不足が自動車業界に深刻な影響を及ぼしている。トヨタ自動車は2023年9月、全世界での生産台数を従来計画から40%減らすと発表した。これは半導体を含む部品調達の難航が主因で、同社は8月にも減産を余儀なくされている。

生産調整の長期化

半導体不足は2020年末から顕在化し、当初は数カ月で解消すると見込まれていたが、予想以上に長期化している。特に車載半導体は需要が急増する一方、供給が追いつかず、自動車メーカー各社は生産計画の見直しを繰り返している。トヨタは2023年7月時点で、9月の世界生産を約85万台と見込んでいたが、実際には50万台程度に留まる見通しだ。

この影響は新車の納期遅延や価格上昇として顕在化している。トヨタのディーラーからは「顧客に納期を伝えられず、受注を一時停止せざるを得ない」との声が上がる。また、中古車市場では新車供給不足を背景に価格が高騰し、一部モデルでは新車価格を上回るケースも出ている。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

業界全体への波及

半導体不足はトヨタだけでなく、日産自動車やホンダなど他メーカーにも影響を及ぼしている。日産は2023年8月、国内工場で一部ラインの稼働を停止。ホンダも9月に埼玉製作所で減産を実施した。部品調達の不透明感から、各社は生産計画を小幅に修正するにとどめている。

業界団体の日本自動車工業会は「半導体不足の解消は2024年以降にずれ込む可能性がある」と分析している。特に先端半導体の需要は自動運転や電動化の進展でさらに高まるとみられ、供給制約が長引けば、日本の自動車産業の競争力低下につながる懸念もある。

経済産業省は半導体の安定供給に向け、国内生産拠点の強化を支援する方針だが、効果が出るまでには時間がかかる。自動車メーカーは在庫の積み増しや代替部品の開発など、短期的な対策に追われている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ