NTTとNECは、光電融合技術の分野で協業することを発表した。この技術は、従来の電子配線に代わり光信号を用いることで、半導体の消費電力を大幅に削減することを目指している。具体的には、電力効率を従来の100分の1に抑えることが可能とされ、次世代のデータセンターや通信インフラの中核技術として期待されている。
協業の背景と目標
両社は、2025年までにプロトタイプを完成させる計画を明らかにした。NTTが持つ光技術の知見と、NECの半導体製造技術を組み合わせることで、国際競争力のある製品の早期実現を図る。NTTの澤田純社長は、「この協業は日本の半導体産業の復権につながる」と述べている。
技術詳細と市場への影響
光電融合技術は、シリコンフォトニクスと呼ばれる技術を基盤としており、シリコン基板上に光回路と電子回路を一体化する。これにより、高速・低消費電力のデータ処理が可能となる。NECの新野隆社長は、「今回の協業で、日本の半導体技術が世界をリードできる」とコメントした。
市場では、2020年代後半には光電融合技術を用いた半導体の市場規模が数千億円に達するとの予測もある。両社は、まずは通信機器向けに技術を応用し、その後データセンターやAIアクセラレーターなどへの展開を視野に入れている。
政府の支援と業界の反応
経済産業省は、この協業を「戦略的な連携」と評価し、必要に応じて支援を行う方針を示している。半導体業界からは、日本の技術力向上につながるとして歓迎する声が上がる一方、海外勢との競争激化を懸念する見方もある。



